約 2,706,660 件
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/10995.html
図鑑のトップページへ戻る No. 通常入手系 レアガチャ限定系 コラボ系 期間限定D系 レーダー その他 タグ検索 覚醒 スキル No.001-No.051-No.101-No.151-No.201-No.251-No.301-No.351-No.401-No.451- No.501-No.551-No.601-No.651-No.701-No.751-No.801-No.851-No.901-No.951- No.1001-No.1051-No.1101-No.1151-No.1201-No.1251-No.1301-No.1351-No.1401-No.1451- No.1501-No.1551-No.1601-No.1651-No.1701-No.1751-No.1801-No.1851-No.1901-No.1951- No.2001-No.2051-No.2101-No.2151-No.2201-No.2251-No.2301-No.2351-No.2401-No.2451- No.2501-No.2551-No.2601-No.2651-No.2701-No.2751-No.2801-No.2851-No.2901-No.2951- No.3001-No.3051-No.3101-No.3151-No.3201-No.3251-No.3301-No.3351-No.3401-No.3451- No.3501-No.3551-No.3601-No.3651-No.3701-No.3751-No.3801-No.3851-No.3901-No.3951- No.4001-No.4051-No.4101-No.4151-No.4201-No.4251-No.4301-No.4351-No.4401-No.4451- No.4501-No.4551-No.4601-No.4651-No.4701-No.4751-No.4801-No.4851-No.4901-No.4951- No.5001-No.5051-No.5101-No.5151-No.5201-No.5251-No.5301-No.5351-No.5401-No.5451- No.5501-No.5551-No.5601-No.5651-No.5701-No.5751-No.5801-No.5851-No.5901-No.5951- 御三家カラードラゴン○○りんカーバンクルゴブリンオーガ・修験鬼ファイター・ナイトデビルキメラ忍び精霊ゴーレム魔剣士女の子(回復娘)玩具龍攻撃態勢(英雄)スキルLvアップ用モンスター幻獣枠メタドラペンドラムギドラノエルドラゴン進化用たまドラ潜在たまドラ○○ピィぷれドラ○○タン元スペダン龍魔石龍ナンバードラゴン常設Dボス降臨ボス晩成型ドラゴン精霊族フルーツドラゴン童話龍剣士旧特典モンスター分類不能希石レア希石:火レア希石:水レア希石:木レア希石:光レア希石:闇 ゴッドフェス限定・元ゴッドフェス限定 一覧 オーディンメタトロンソニアカーリー時女神龍契士獣魔和龍喚士鋼星神フェンリル龍神魔爵アテン日本由来クトゥルフ系ネイコットン争女神大魔女フェス限化降臨モンスター龍刀士クロノマギアメノア シリーズ神 西洋神新西洋神西洋神第3弾和神新和神インド神新インド神北欧神話エジプト神話新エジプト神天使新天使悪魔四獣の神英雄神三国の神新三国の神戦国の神新戦国の神戦国の神第3弾星機の神新星機神明王の神ケルトの神メソポタミアの神 その他 ドラゴンライダー忍者色違いヴァルキリーパズドラZマジシャン鎧騎士魔導書勇士新勇士幻獣ライダー機導龍機導獣パズバトコラボ大賢龍宝石姫伝説の英雄元フェス限定 コラボガチャあり CDコラボ神羅万象チョココラボエヴァコラボアイルーコラボバットマンコラボHUNTER×HUNTERコラボハローキティコラボパズバトコラボドラゴンボールコラボ聖闘士星矢コラボビックリマンコラボDCコミックスコラボぷぎゅコレコラボ北斗の拳コラボB-side Labelコラボファイナルファンタジーコラボデュエル・マスターズコラボ進撃の巨人コラボサンデーオールスターズコラボクローズコラボBLEACHコラボるろうに剣心コラボキン肉マンコラボマガジンオールスターズコラボモンスターハンターコラボ鋼の錬金術師コラボKOFコラボ幽☆遊☆白書コラボペルソナコラボマジック:ザ・ギャザリングコラボパワプロコラボガンホーコラボガチャ銀魂コラボソードアート・オンラインコラボ仮面ライダーコラボ妖怪ウォッチWコラボFate/stay night[HF]コラボストリートファイターV AEコラボシャーマンキングコラボサンリオキャラクターズコラボチャンピオンオールスターズコラボサムライスピリッツコラボ コラボガチャなし ROコラボ太鼓の達人コラボECOコラボぐんまコラボケリ姫コラボガンホーコラボカピバラさんコラボCoCコラボグルーヴコースターコラボラグオデAコラボドラゴンズドグマコラボ高岡市コラボサーティワンコラボアングリーバードコラボパズドラZコラボ三国テンカトリガーコラボパズドラクロスコラボ逆転裁判6コラボPepperコラボマクドナルドコラボ 季節もの+α お正月バレンタインパズドラ学園ジューンブライド夏休みハロウィンクリスマスフェス限ヒロイン龍契士 龍喚士龍楽士神器龍物語 降臨イベント 一覧 15MP級20MP級25MP級50MP級99MP級 スペダン龍 元スペダン龍 華龍蟲龍丼龍猫龍機甲龍犬龍古代龍鉄星龍契約龍転界龍護神龍宝珠龍戦武龍伴神龍 その他 プレゼント モンスターメダル ヌエ・双角トロール古老色違いガチャキャラ色違い降臨キャラその他 トレジャー レーダードラゴンレーダー龍喚士精霊王オルファリオンパーツその他 ステッカーコレクション書籍特典イラストコンテストモンスター購入専用パズドラレーダー連動モンスター交換所専用 リーダースキル:【7×6マス】リーダースキル:【追い打ち】リーダースキル:【コンボ加算】リーダースキル:【覚醒無効状態】 モンスター名で検索 して、 「図鑑/×××」の部分をクリック すると個別ページに飛べます。 タグ検索 ※リンク先は【覚醒スキル】を持つモンスターの一覧です HP強化攻撃強化回復強化火ダメージ軽減水ダメージ軽減木ダメージ軽減光ダメージ軽減闇ダメージ軽減自動回復バインド耐性暗闇耐性お邪魔耐性毒耐性火ドロップ強化水ドロップ強化木ドロップ強化光ドロップ強化闇ドロップ強化回復ドロップ強化操作時間延長バインド回復スキルブースト火属性強化水属性強化木属性強化光属性強化闇属性強化2体攻撃スキル封印耐性マルチブースト神キラーマシンキラー悪魔キラードラゴンキラー回復キラー攻撃キラー体力キラーコンボ強化ガードブレイク追加攻撃チームHP強化チーム回復強化ダメージ無効貫通覚醒アシスト超追加攻撃スキルチャージバインド耐性+操作時間延長+雲耐性操作不可耐性スキルブースト+HP80%以上強化HP50%以下強化L字消し軽減L字消し攻撃超コンボ強化コンボドロップスキルボイスダンジョンボーナス ■攻撃系 ダメージダメージ+吸収ダメージ+自傷割合ダメージ固定ダメージ ■回復系 体力回復バインド回復覚醒無効状態回復 ■デバフ系 ターン遅延防御減少毒属性変化 ■盤面変化系 目覚めドロップロックドロップロック解除 ■強化系 ドロップ強化全体攻撃コンボ加算 ■ギミック無効化系 ダメージ吸収無効化属性吸収無効化ダメージ無効貫通消せないドロップ回復 ■パラメータ強化系 属性エンハンスタイプエンハンス回復力エンハンス覚醒数エンハンス ■防御系 ダメージ軽減 ■操作補助系 操作時間延長時間停止 ■ドロップ変化系 シングル変換ダブル変換列変換ランダム変換全ドロップ変換ドロップリフレッシュ特定型ドロップ生成 ■変換先ドロップ 火ドロップ水ドロップ木ドロップ光ドロップ闇ドロップ回復ドロップお邪魔ドロップ毒ドロップ ■その他 4ターン以下のスキル反撃ランダム効果ヘイストリーダーチェンジ落ちコン無効ルート表示 ↑カテゴリを選んでください ドロップリフレッシュ ドロップを総入れ替えする。他のドロップ変化スキルとは違い、入れ替え後にドロップが 3つ以上揃っている場合は自動で消され、 ダメージ・回復が発生。この時、敵ターンは経過せず自ターンのみが経過する。属性・タイプエンハンスや被バインドは状態異常扱いなので効果ターン数は減少しない。 ※赤枠で囲われたモンスターはスキル継承のアシストモンスターにできます 火属性 スキル名 ターン 効果 所有モンスター ドロップリフレッシュ 12(6) ランダムでドロップを入れ替える。 熱炒のまぐわ 21(6) ランダムでドロップを入れ替える ボルメテウス・W・フレア 13(8) ランダムでドロップを入れ替える自分以外の味方スキルが1ターン溜まる 無限の剣製 15(10) 1ターンの間、火属性の攻撃力が2倍。ランダムでドロップを入れ替える。 水属性 スキル名 ターン 効果 所有モンスター マッハキック 11(6) ランダムでドロップを入れ替える 滞空冷気放射 14(9) バインド状態を5ターン回復。ランダムでドロップを入れ替える。 木属性 スキル名 ターン 効果 所有モンスター ドロップリフレッシュ 12(6) ランダムでドロップを入れ替える。 聞け!わが魂の叫びを!! 11(6) ランダムでドロップを入れ替える ドロイドダンス 10(10) ランダムでドロップを入れ替える モリりんパワー 17(12) 1ターンの間、バランスタイプの攻撃力が3倍。ランダムでドロップを入れ替える。 人類の平和を乱す奴は断じて許さん! 19(14) 敵の行動を2ターン遅らせる。ランダムでドロップを入れ替える。 自分で感じたいだろ 10(10) 6ターンの間、強化ドロップが50%の確率で落ちてくる。ランダムでドロップを入れ替える。 暴風 韋駄天 9(9) 消せないドロップ、バインド、覚醒無効状態を全回復。ランダムでドロップを入れ替える。 光属性 スキル名 ターン 効果 所有モンスター 花鳥風月の杯 13(8) ランダムでドロップを入れ替える自分以外の味方スキルが1ターン溜まる リフレッシュオーダー 13(8) 3ターンの間、回復力が2倍。ランダムでドロップを入れ替える。 花鳥風月の意気 12(8) 3ターンの間、強化ドロップが50%の確率で落ちてくる。ランダムでドロップを入れ替える。 私は…戦士に成り損ねた 6(6) HPが50%減少。ランダムでドロップを入れ替える。 闇属性 スキル名 ターン 効果 所有モンスター おしりぺんぺん! 10(6) ランダムでドロップを入れ替える ドロップリフレッシュ 12(6) ランダムでドロップを入れ替える。 パストダーク 31(6) 3ターンの間、お邪魔ドロップが少し落ちやすくなる。ランダムでドロップを入れ替える。 きっと君を護るよ 15(10) 3ターンの間、受けるダメージを軽減。ランダムでドロップを入れ替える。 コメント 聞き比べて確認しました、情報thx -- 2018-12-27 22 04 56 覚醒アシスト一覧のリンク踏むと、なぜか光ドロップ強化一覧表ページに飛びます。再編集いただけるとありがたいです。 -- 2019-01-03 23 11 29 編集しました。ページ名は「覚醒スキル/覚醒アシスト一覧」でしたが、内容が「光ドロップ強化」になっていました。「アシスト進化」のページから「アシスト進化/スキル」の内容を表示させるようにしました。 -- 2019-01-04 08 44 52 スキルボイス一覧を図鑑埋めた範囲で追加。あとCVも入れてみた。 -- 2019-04-29 15 50 41 版権キャラのボイスって使用料契約期間みたいなのがあって出てからしばらく経つと削られるゲームもあるけど覚醒にしたってことはずっと消えないんだろうか? -- 2019-05-02 20 09 36 毒スキル持ちに徳川家康がいないです。 -- 2019-06-21 11 47 23 毒スキルページを編集しました。 -- 2019-06-22 11 23 54 攻撃態勢・木の説明内容が古いので修正お願いします -- 2019-12-19 07 07 55 アザゼル進化前やイリヤスフィールなどのマイナー覚醒エンハンスも加えて貰えると便利です -- 2020-06-20 11 38 11 マーベル系の回復力書き換えのやつも追加してほしいです... -- 2021-05-03 19 10 35 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/fadv/pages/436.html
神の子どもたちはみな踊る 神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫) 神の子どもたちはみな踊る 題名 神の子どもたちはみな踊る 作者 村上春樹 発行 新潮社 2000.2.25 初版 価格 \1,300 阪神淡路大震災からはや5年。村上春樹が喫茶店を経営していたあの神戸を襲った地震をキイワードに、作家は連作短編を書いた。連作と呼べるほどの繋がりは確かにほとんどない。どうしてこれらの物語を一つの地震というキイワードで結びつけなければいけなかったのかはまったくの謎である。 でも村上春樹が90年代後半に確かに変わったのは、彼の目が歴史的な事実に向けられ始めたときのこと。徹底して、それこそ鼻につくほどの個人主義とエゴイズムの文学であった彼の作品に歴史的事実が舞い込み始めたのは『ねじまき鳥クロニクル』。 続いてこれ以上ないと言えるほどに有名な死刑囚ゲイリー・ギルモアのノンフィクション『心臓を貫かれて』の翻訳。きわめつけが地下鉄サリン事件の被害者インタビューで構成した『アンダーグラウンド』と加害者インタビューの続編『約束された場所で』。 ぼくらの個人的な物語は多くの歴史的なものごととどこかで共通した繋がりを持っている、とでも言うかのように物語たちは、それぞれの別々の次元で別々の走路を辿ってゆく。しかし、それらの行き着く先は同じ場所なのか? と思わせるほど奇妙な感覚に運ばれてゆくのがこの短編集の味わい。 もとより「死」という一つの命題にとことんこだわってきた村上春樹にとって、事件たちは常に「やみくろ」(『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』より)の世界であり、この作品集においては、地底に住んでにくしみを膨れ上がらせてきたみみずくんであったり、箱のふたを開けて待っている地震男であったりするのだ。 彼のこんな奇妙な物語がなぜ未だにベストセラーであり続けるのかぼくにはわからない。彼の小説がいつであっても、どんな世代のどんな人々にもわかる言葉でしか書かれていないことが最大の理由であろうと、ぼくは常日頃思っているのだが。 (2000.03.20)
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/50553.html
【検索用 いきはをなくしたこともたち 登録タグ 2022年 VOICEROID い 曲 曲あ 殿堂入り 琴葉葵 電ǂ鯨】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:電ǂ鯨 作曲:電ǂ鯨 編曲:電ǂ鯨 唄:琴葉葵 曲紹介 ''サルパ サルパ オオサルパ'' 曲名:『行き場をなくしたこどもたち』(いきばをなくしたこどもたち) 歌詞 モニターの前に不安なたましいが座っている 欲張っちゃいないよ、自分が誰かさえわからぬまま ただ何回も、まだ何回も夢が見たいだけ モニターの前に不安なたましいが座っている ああ、 行き場をなくした子どもたち 五千回もここで孤独死して もう、信じることさえも怖くなっては だめだ、だめだwってわらうんだ そりゃ! 行き場をなくした子どもたち 希望の粒子が喉にからみ、むせてしまった。 今日も心を呪っては だめだ、だめだwってつぶやいた あらかじめ規定通りの工程をなぞるよーに やさしい時間がやさしくたましいを削る部屋で あと何回もあと何回もって駄々を捏ねたら つめたい頑なな運命の手も震えてくれるのかねぇ。 ああ、 飢えて渇いたこどもたちの お腹に開いた大きな孔 何を食べてもすぐこぼしてしまうので いつまでたっても飢えている ほら、 お腹の空いた永い夜を ごまかそうと試みるこどもの モニターのその向こうで同じような子が、手をもういっぱい振ってる! では そっとぼくの手 それからきみの手 つたない動き 手をつなぐ こんなぼくらじゃ 何も変えられない ならば踊りましょう。 どうして こんなに便利で やさしい形をしているお手手は たいせつな 落としちゃいけない色々を落としてしまうのだろうね。 あぁあぁ… ああ、 行き場をなくした子どもたち 五千回も午後に啄まれて 赤く濡れたこころを幾度さすっては 悲しくなってもわらうんだ ほら、 飢えて渇いたこどもたちは 触るほーが壊死してしまうほど 冷たいこころを互いに持ち寄っては 怯えて凍えてわらうんだ! そら! 世界でいちばんごみための夜に ぼくらはいちばんまたたいたねえ。 ステップを踏んでは からだの繊維がほどけていく。 どうして、 こんなに腐ってみじめな形をしているこころは またしても、 なんて綺麗な夢ばかり見たくなってしまうのだろうね。 そうしていつまても踊りつづける ぼくたちはよるの子どもだよ ねぇ、くるしいことたくさん教えて ほどいて笑おうよ あぁ 左手と右足がもうぐちゃぐちゃに 震えてしまってこころまで こんなに寒くなっちゃっても ぼくたちだから、わらおうね。 モニターの前に不安なたましいが座っている。 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nikaunit/pages/192.html
[部分編集] フレッシュゴーレム 村落 白 ステータス HP 2200 防御 50 攻撃 310 速度 9 錬成コスト 2300 施設 なし 能力 異常無効 枠数 1 調整 OβT1期 実装(?) 11期 クレイ、ガーゴ、フレッシュ能力若干上昇 21期 HP1850→1900 ??期 HP1900→2200 23期 攻撃力370→360 防御力65→60 25期 防御力:350→340 ※たぶん攻撃力のミス 71期 ・建国時に支給されるフレッシュゴーレムHP4000→5000 防御力65→70 94期 鉱石2000→2200 99期 コスト2200 → 2300 123期 速度8→9 攻撃力340→320 131期 攻撃力320→310 132期 防御60→50 新鮮なゴーレム。何が新鮮なのだろう。 クレイゴーレムでも厳しい集落編成だが、こいつは当然ながら更に厳しい。 7年に拡張したら速攻でアップグレードしよう。 ほとんどの人が村落入りした後はクレゴと大差の無い紙。無理に使う必要は薄い。 建国都市のNPC防衛軍も使用する。そちらはHP5000と普通のフレッシュゴーレムより高目に設定されているが、成長はしない。 ただしNPC防衛軍の運用値が毎年少しずつ上昇するので、放置を続けているとちょっとだけ硬くはなる。 flesh=生物の死肉ですよね! - 仔ねじ (2019-09-22 10 48 08) 名前
https://w.atwiki.jp/jhs-rowa/pages/134.html
子どもたちは毒と遊ぶ ◆j1I31zelYA ぐしゃり そんな音がしたかどうかは定かではないが。 そこには目を覆いたくなるほどの損壊を果たしたモノが『二人』、仲良く転がっていた。 『仲良く』というのは、その二人が密着して絶命を果たしていたからだ。 太陽の光をさんさんと受ける白いセメントのタイルに、少年があおむけになって。 その上に緑髪の少女が、覆いかぶさるようにして。 その少女は、御坂美琴らも知っている人物だった。 知っているどころか、別れてから数時間しかたっていない。 「ぅぇ……」 「――っ!」 「園崎さん…………よね……?」 デパートの屋上へと足を踏み入れた五人は、監視カメラに映っていた通りの死体と対面を果たした。 さっきは『転がっている』という言葉で表現されたけれど、適切ではない。 遠目に見ても、セメントに『貼りついている』と言った方が正しい。 セメントに密着した少年の後頭部は、半分ぐらいが真っ平らに潰れてぺったりとタイルに吸着している。 その部分の頭蓋骨は砕けているらしく、付近に脳髄の飛沫をピッピッと描いていた。 首から下は体の各所が凹んだり折れ曲がったりして、壊れたマネキンのような有様だった。 おそらくは頭からセメントに叩きつけられ、そこを起点として首から下を幾度か屋上にバウンドさせたのだろう。 少年を後頭部から激突させた原因は、その顔面を鷲掴みにしていた少女の右手であるらしかった。 万力をこめて少年の顔に食い込ませていたそれは、死後もなお少年の皮膚にがっちり食いこんで彼の死に顔を隠す。 こちらは上半身から先に『転落した』らしく、服の下からのぞく肌が皮下出血によるすさまじい紫色のまだらを見せている。 なぜ、付近で最も高い建造物の屋上に、『転落』死体が存在するのか。 その答えは、少女が背中に背負ったジェットエンジンのような機械(半壊)がうっすらと説明していた。 「何があったって言うのよ……」 別れて間もないうちに、死体になって帰ってきた園崎魅音。 その変わり果てた姿に美琴はそれ以上の言葉を失い、握った両手をわななかせる。 悪い夢のよう。 そんな言葉が似合った。 放送で佐天涙子の死を聞いたときは、悲しんだし、怒ったし、許せなかった。 でも、逃避したいという感情だけはなかった。 けれど、今この場にあるこの『死』は違う。 目をそむけたくなるほど無残で、目をそらしてはならないと理解させるほどに理不尽な、見知った少女の残骸だった。 「交戦して、揉み合いになって、落ちた。そういうことじゃないかしら」 式波・アスカ・ラングレーはそう言って、園崎魅音だったものへと一歩、また一歩と歩み寄っていく。 いつもの落ち着いた尊大さを保とうとする声も、元同行者のグロテスクな遺体を前にしてはややこわばっていた。 それでも真っ先に動こうとするのは、御坂美琴よりも弱い部分を見せまいとする意地やプライドであったり、ここで怖がるような人間がいざというときに殺せるはずがないという内心の叱咤であったり。 「それって、一緒に落ちてきた人に……ころ、されたってことですか?」 アスカとは対照的にじりじりと後退しながらも、それでも屋上を離れる気を見せないのは吉川ちなつだった。 ゲーム開始直後に、殺されかけたのは覚えている。最初の6時間で9人の人間が死んだことも知っている。 それでも、最初に目撃した死体が知り合いのものだなんて、しかもこんな唐突に『落ちてくる』なんて。 ひどい。こわい。どうして。 感想は単語という形でしか、浮かびあがってこない。 そして、ついさっきまで一緒にいた少女の死を悲しむよりも、むごたらしい死体が気持ち悪い、離れたいという嫌な感情さえ先行してしまう。 それでもなお、己を律するのは御坂美琴を守るという誓いを立てたから。 しかし、誰もがそんな決意をもって死者と向き合ったわけではなかった。 「――ごめんなさいっ」 口元を手でおさえ、耐えられないとばかりに屋内へと駆け戻ったのは相馬光子だった。 「追いかけてくるよ」 そして、そんな少女の背中を追うことを買って出たのが、この場にいる唯一の少年、御手洗清志。 目覚めた当初は、放送前に起こった「殺し合いに乗っていたんじゃないのか疑惑」から、光子以外の全員から疑いの目で見られもしていた。 しかし、目覚めた彼自身が『白髪で赤い異形に変身する悪魔みたいな男に襲われた』と証言したこと。 そして、その『悪魔』のことを語る彼の様子がひどく怯えたように生々しく、真に迫っていたこと。 何より、彼を疑っている筆頭であったアスカ・ラングレーが、てのひらを返したようにあっさりと嫌疑をといたために、うたぐる人間がいなくなってしまったこと。 そして、彼のことを介抱していた相馬光子に、ひどく感銘を受けたらしく何度も礼を言っていたことがあった。 御手洗が光子に向ける視線は、とても穏やかなものだった。 そんなことから『まだ完全に信用はしきれないけれど、相馬さんを害することは無さそう』という枕詞付きで、アスカをのぞいた一同の警戒を解いていた。 そんな光子たちの反応を受けて、美琴はちなつの方を気づかわしげに見やる。 「吉川さんも、無理することないのよ。相馬さんたちと下で――」 「いえ、私はここにいます」 声が震えないように硬い声で、ちなつはかたくなさを表明する。 御坂美琴をサポートすると決めたからには、彼女が目をそむけずに踏みとどまっているものから、己が逃げ出すわけにいかなかった。 この死体発見までに進行していた話し合いでも、御坂美琴はグループを分割して行動することを渋っていた。 それは『私があなたを守る』という吉川ちなつの約束を尊重してくれたからでもあり、それ自体はとっても嬉しい。 しかし、それはちなつたちをそばにいて守ろうとするためであり、パートナーとして認められたからではないのだ。 必死の意気ごみに、アスカが冷淡な声をあびせる。 「見ない方が身のためだって言ってるのよ。あんたに遺体をあらためるなんてできないでしょ?」 すでに魅音だったもののそばにしゃがみこみ、手がかりがないか観察しようという姿勢だった。 さすがに美琴もその言いようをとがめる。 「ちょっと式波さん、そんなこと」 「じゃああんたは、死体の観察を見学させたいわけ? 一般人が好きこのんで見るものじゃないでしょ」 「それは……」 言い分自体は、『ちなつのため』という風に聞こえるし、だからこそ美琴は困った風になる。 それはつまり、美琴自身もちなつに『見せたくない』ということ。 ちなつはうつむき、唇を小さく噛んだ。 ここで、食い下がる言葉を思いつけない自分自身を痛感する。 死体をこうして直視することにさえ生理的嫌悪感でたまらなくなる女子中学生が、何かをできる領分などない。 「だったら、後ろむいて座ってます。園崎さんたちに何があったのかは聞きたいですから」 『これ』は、ちなつには無理だ。 ほかのことを頑張るしかないと切り替えて、後ろを向く。 それでもアスカに対する少しの反発と、言いようのない悔しさがあった。 ◆ 「これでよしっと……どうしたの御手洗くん?」 「いや……死体の男の方が着てた服に心当たりがあってね。ほら、あの『悪魔』と一緒にいたヤツに似てるなって思ったんだ」 「ふぅん……でも、その彼だった方が好都合ね。あなたの正体を知ってる人間が一人減ったってことだもの」 「でもあの連中、僕の話を鵜呑みにしすぎやしないか? いくら僕が『領域(テリトリー)』を伏せているからって、女子と2人きりにするのを止めもしないなんて」 「だってあなた、ひとつも嘘は言ってないもの。『先に襲いかかったのはどっちだったか』を言わなかっただけだわ」 「それもそうだな」 「それに、おバカさんたちならこう考えるものよ。 『この人は乗ってない。だって殺し合いに乗っていたらか弱い相馬さんと2人きりでいた時に、何もしないはずがない』ってね」 「なるほど」 「おかげで、手に入ったわね。あなたの欲しがってた、たくさんのお水」 「ああ。でもどうしてトイレなんだい? デパートの売り場にボトル入りのがいくらでもあるだろう」 「なるべくカメラに映らない方がいいと思ったのよ。『プログラム』の時は小さなミスが命取りになりかけたから」 「ふぅん、慎重派なんだな。じゃあ光子、次はどうする?」 「そうそう、人前では『光子』って呼んじゃダメよ。こんなに短い間に親密になり過ぎても、かえって不自然だからね」 「うん、分かってるよ。『相馬さん』」 「そうね……いったん管理室に戻ろうかしら。あたしの勘では、そろそろアスカさんが焦れて――」 ◆ ボロボロになっていたジェットエンジンのような機械は、軽く動かしただけで自壊して、魅音の肩から外れた。 そろそろと、少年の顔に食い込んでいた魅音の指を剥がす。 そうしなければ、園崎魅音の遺体をうつぶせから解放してやれない。 べっとりと屋上とお見合いさせたまま転がしっぱなしにしてしまう。 「うっ……」 「ずいぶんと、撃たれてるようね……」 触れた遺体にまだ『あたたかさ』が残っていることにぞっとして。その『ぞっとした』ことに、罪の意識を覚えて。 そろそろと仰向けに寝かせると、赤黒い血まみれの腹部が剥き出しになった。 その凶器が、少年の手に握られたブローニング・ハイパワーであることは分かった。 「どうやら……こいつに襲われて逃げようとしたけど、落とし合いになったとみてよさそうね」 言葉だけは、せいいっぱいに冷静。 しかしそう語るアスカの視線は、それを直視できずに屋上のタイルへと落ちていた。 美琴も似たようなもので、仰向けに晒された死に顔が思いのほか安らかだったことに、力が抜けそうなほどほっとしてしまう。 「相沢さんは……無事かしら?」 「知らない……仮に生きてたとしても、居場所がつかめないんじゃどうしようもないわよ」 振りしぼるようなアスカの言葉が、胸につきささる。 『相沢雅の消息がつかめない』ことを招いた責任は、まぎれもなく美琴自身にあったから。 (私は……園崎さんたちが出かけようとしたのを、止めなかった) 死体発見のショックと、怒り悲しみが通り過ぎてしまえば、生まれたのは罪悪感だった。 なんで、2人きりでの行動を止めなかったのだろう。 どんな危険人物がいるかもわからない場所で。 魅音ら自身が危険を承知で決行したのだから、その意思を尊重した。 いてもたってもいられない魅音らの気持ちを、止めることはできなかった。 それはそれで、お互いに悔いを残さないための理由だった。 けれど、いくら危険を覚悟していたって、彼女らがこんな結末まで望んでいたわけがない。 もう、誰も犠牲にしたくないと言ったそばから『これ』か―― 「あのね。そういう顔、やめなさいよ」 沈思しかけていた意識が現実に戻る。アスカの苦い顔があった。 「愚民を助けてやるのはエリートの義務だけど、どうしようもない範囲で起こったことにまで責任はないのよ。 そんな顔されたら、自分のために戦ってきたあたしがバカみたいじゃない」 フン、と鼻を鳴らして、少年の遺体からディパックを外しにかかる。 さすがに全身の骨がボロボロに砕けた体からディパック脱がせるのは心理的な抵抗が強かったらしく、美琴から借りたナイフ(元は相馬光子の支給品だったもの)を使って肩紐のところを切断していく。 彼女なりの励ましなのだろうか。 美琴が驚きをもって受けとめると、アスカはさらに言った。 「ミヤビだって、ミオンと離ればなれになったのなら、ここに戻ってくるかもしれないじゃない。 だからアタシが言ってたとおり、この先は二手に別れるべきだわ……ん、しょっと」 切断を完了すると、ディパックを引きずり出して中身を探り始めた。 その言葉に、美琴も改めて考えさせられる。 二手に別れる。 御手洗清志の尋問を終えたあと、アスカが言い始めたことだった。 PC(PDAでも可)を探す組と、デパートの待機組に別れようということで、話し合いはまとまりかけていた。 相馬光子と御手洗清志は特に反対もなく同意した。というより、御手洗は相馬が同意するのを見て従うように賛同した。 ちなつは、美琴について行きたがった。 アスカは、ちなつの同行を渋った。どうも、アスカは『一般人だから』という一点にこだわる傾向があるようだった。 しかしちなつが断固として食い下がったので折れた。 美琴は、バラバラになるのはかえって危険じゃないかと渋った。『私がみんなを守る』と誓ったこともある。 しかし『こんなこと』が起こってしまえば、『外』は危険であり『籠城』した方が安全だというアスカの言葉が身につまされる。 何より、相沢雅がたった一人でここに引き返してきたとして、デパートに誰もいなかった時の精神的な痛手は計り知れないだろう。 「そうね……病院に行けば、危険人物だっているかもしれないし」 選択肢は病院と図書館の二択だったけれど、距離の近さから病院が目的地に選ばれた。 「でしょ? 『これ』が終わったら、さっさと栄養補給を済ませて出発するわよ」 アスカは素早く基本支給品を己のディパックに移し替えると、少年から目をそらした。 死相にありありと恐怖を宿している、少年の首から上。 園崎魅音を殺した相手だと思えば好感情は持てそうにないけれど、それでもこんな死にざまを晒しておくのは忍びない。 そろそろ少年の顔に指先をのばして、瞼を閉じさせた。 「そういえば、本当に公算はあるんでしょうね? ……アレ」 ひととおりの検分を終えると、アスカが思い出したように切り出した。 アレ。 何を指しているかは察することができた。 情報交換の際にも、そこに関してだけは筆談によってやり取りしていたからだ。 「過信するのは危険だけど、できないことじゃないと思ってるわ。理由はさっき説明したとおりよ」 「なら、いいんだけど」 その一言で、アスカはあっさりと話を切り上げた。少し意外な反応だった。 アレ――『電気的なセキュリティ突破による首輪の攻略』を提示したとき、アスカだけが渋そうな顔をしていたからだ。 すぐに信用できなくても無理はないと、美琴は納得する。 美琴は自身の能力に自信を持っている。 けれど、初めてその能力について説明される側からすれば、ピンとこない話だろう。 全参加者を殺し合いへと強制させるための、爆発する首輪。 遠隔操作による爆破が可能である以上、そこには起爆スイッチからの信号を届ける『電波』がなければならない。 また、50余人もの学生について調べ上げて拉致するからには、膨大な情報を管理するだけの『コンピュータ』が絶対に必要になる。 電波と、電気製品が介在するフィールドならば、御坂美琴に敵は無い。 ならばなぜ、すぐにでも首輪を外そうとしないのかとアスカは筆談で追及した。 なにも起爆スイッチを無効化しなくとも、首輪にある信号受信器さえ壊してしまえば、恐れるものはないはずだ、と。 『悪党の考えそうなこと』を理由に、美琴は『できない』と反論した。 己の首輪について電波傍受を行ってみたところ、確かに何らかの『機械』が動いている感触はあった。 数秒間隔ごとの一定刻みに、『信号』が発信されていることも確認している。 参加者の居場所を補足する発信機。 参加者を監視するための盗聴器。 あり得る可能性としては、そんなところだろう。 だからこそ『筆談』を用いて相談をした。 それは同時に『首輪は美琴のまったく手に負えない装置ではない』という確証にもなった。 もし拉致されたのが美琴だけだったならば、すぐにでも破壊を試していただろう。 しかし、ここにはまだ数十人の人間が生存している。 仮に、ここにいる五人の首輪を外せたとしよう。 悪党である主催者が、『ゲームをリタイアしようとした不届きものが複数いるので、見せしめにその友人たちの首輪を爆破する』と言い出せばどうなるか。 その仮説を聞けば、一同は重苦しく黙りこむしかなかった。 特に四人もの友人が囚われている吉川ちなつは、青い顔をしていた。 「不安要素が見つかったら、ちゃんと開示してよね。 能力があるからって、別にあんたがあたしたちの保護者じゃないんだから」 「別に保護者ぶってたわけじゃ……。あたし、そんなに仕切ってたように見えたかしら、っと」 屋上にあった焼きそば売りの屋台から、2人で力を合わせて青いビニールシートを剥がしにかかった。 死体をこの場に転がしておきたくはなかったけれど、かといって死体を地上まで運んで埋葬するだけの余裕はない。 妥協案として、適当な大きさのシートで遺体を覆っておくことにしようと一致した。 一緒にシートを引きずって歩くアスカの顔は、例によってどこか不機嫌そうだった。 美琴はずっと皆を守らなければと思ってきたけど、もしかして傍目には一人で抱え込んでいるように見えたのだろうか。 そう言えば、以前にも『抱えこまないで相談してください』と言われたことがあった。 今は亡き、佐天涙子に。 ブルーシートに2人の遺体が隠れると、アスカは終わったとばかりに背を向けた。 「ついた血は落としてから戻りなさいよ。あたしはミツコたちも気になるし、先に戻ってるから」 赤いまだら模様になった美琴の手をじろりと一瞥して、早足で歩き去っていく。 最初に魅音の遺体をつかんで仰向けにした分だけ、美琴の血の汚れは目立っていた。 (心配……してくれたのかしら?) まだ知り合って数時間の集団でも、アスカ・ラングレーは特に分からない人物だった。 言葉の端々に人を見くだしているところがあって、正直なところお近づきになりたくないタイプの臭いがする。というか、普段の美琴なら苦手としているタイプだった。 しかし、御手洗清志への疑いをあっさりと解いたり、さっきも美琴を励ますようなことを言ってくれたり、はかりかねている部分も多い。 それに、いくら戦闘機乗りだからといって、彼女も美琴と同い年ぐらいの少女である。 殺人死体を見たことだって初めてのはずだろうし、ショックも大きかったはずなのに。 それを態度に出すまいと遺体の検分を手伝ってくれた。 その頑張りだけでも、彼女のプライドが自惚れではなく、努力に裏打ちされたものだとは察せられる。 ただの高慢な少女ではないと、そう思えた。 「御坂さん、大丈夫ですか……?」 アスカと入れ替わるようにして、ちなつがパタパタと駆け寄ってきた。 つり目がちの青い瞳が、気づかうように上目づかいになっている。 「ええ。正直、ショックはあったけど大丈夫よ。……血を、洗わなきゃね」 「あ、それならあっちの売店に水道が……お疲れ様、でした。戻ったら、お茶淹れますからね」 「うん、ありがとう」 「どういたしまして、です」 そう言えば放送が終わった直後も、彼女はこうやって様子を見にきてくれた。 なんだか妙にベタベタと絡んでくるところが黒子を彷彿とさせるけれど、おそらくは人懐っこいだけなのだろう。 まさか黒子のような百合ぎりぎりどころかアウトに近い少女が、そうそういるとは思えない。 ともかく、裏表のないごくごく良い子に見える。 そんな彼女の信頼が、知り合ったばかりの集団の中で、救いになっているところは確かにあった。今ではそれが自覚できる。 でも、そんな彼女に甘えるままでも良くないのだろう。 アスカに指摘されたこともあるし、もうちょっと美琴自身も、周りの皆を見てみよう。 友達と呼んでもらえるほど距離は縮んでいないにせよ、運命共同体には違いないのだから。 ◆ すたすたと、ずんずんと、早足になって廊下を歩く。 ちょっと優しさを見せすぎたかな、と後ろ髪を引かれるような衝動がこみあげる。 まぁいいや、と割り切る。 『情報は開示しろ』というのは、それはそれで本心だったし。それで美琴たちから信頼を引き出せるなら、むしろ占めたものだし。 いざ始末をするその瞬間さえ、勇気を出せればそれでいい。 エレベーターが到着するや乗り込み、ドアが閉まる時間も惜しいとばかりに開閉ボタンを連打する。 エレベーターが、下階へと動き出す。 美琴の能力を使って首輪をどうにかしようという脱出策を、アスカはあまりアテにしていなかった。 仮に彼女自身が主催者だとしたら、そんな脅威を持った人物を最初から参加させたりしないからだ。 自明の理としか思えないそのことを、しかし口に出すつもりはない。 『こんなこと無駄だから止めよう』と言い出せば『じゃあアンタはどうしたいの?』と代案を求められるだろう。 いわゆる『人の仕事にはケチをつける癖に、自らは案を出そうとしないうっとうしい無能』には収まりたくなかった。 とはいえ、このままみすみすハッキングとやらを決行させるのもいただけない。 主催者は殺し合いを拒んだ者の首輪を爆破すると言っている。 そんなことを言うからには、首輪をどうこうしようとして失敗すれば、それ相応のペナルティがあるかもしれない。 べつに美琴自身が主催者に目をつけられて首輪を爆破されるのはいい。願ったり叶ったりの結果だ。 しかし表面上は協力しているアスカまで、仲間としてそのペナルティを食らっては困る。 いまだに1人も殺さずに対主催派に潜んでいるアスカが、同罪を食らう確率はゼロではない。 (それに……自分から何も行動しないで、どさくさに紛れて生き残るようなスタンスじゃダメだわ。 そういう甘い考えのままだと、土壇場になってミオンみたいに……) エレベーターが到着し、二階の廊下を早足で進む。 歩きながら肩のディパックを外した。 立ち止まる時間ももどかしいとばかりに、速度を落とさないまま目当ての『秘密兵器』を手探りする。 事を起こすなら今のうちだと、そう決める。 外に出て行った園崎魅音は、殺された。殺人者たちの悪意の渦中にとびこんで。 一方のアスカは、ゲームが始まってからだれも殺していない。 デスゲームの進行から、ぽつんと蚊帳の外に身を置いてしまっている。 あの死体を見てしまったら、実感せずにはいられなかった。 別に、キルスコアを挙げてそれを誇りたいというわけではない。 労せずにして残り人数が減るなら、それに越したことはないのだから。 これはアスカにとって生き残るための戦いであり、あんなグロテスクな死体を生み出して良しとする異常性癖などは持ち合わせていない。 でも、ほんのちょっと前まで、仲良しごっこをしていた魅音が死んだ。 平和ボケした腹立たしい愚民だったけれど、そこそこ使えそうな駒程度にしか意識していなかったけれど。 悪い人間ではなさそうと思えた、能天気な少女が。 いくら殺し合いに乗ったアスカでも、あんな最期はかわいそうだと哀れみを覚えたりもして。 そして、『こんな自分はダメだ』と内心で首を左右に振る。 使い潰すはずだった少女が先に死んだことに、胸を痛めるようでは負けてしまう。 アスカは、他者を押しのけてでも生きなくてはいけないのだから。 静かにドアを開け、管理室を見回す。 相馬光子と御手洗清志は、まだ戻っていなかった。 ずらりと並んだ監視カメラをチェックして、御坂美琴と吉川ちなつがまだ屋上にいることを確認。 ごくりとのどを鳴らし、管理室のさらに奥にある給湯室へと直行する。 ガスレンジ付きの流し台へと歩み寄り、基本支給品のペットボトルをどんと置く。 これは、万が一見とがめられた時のための準備である。水がなくなりそうなので補充するところだったというそぶり。 本当に用があるのは、流し台のすぐ横に置かれているもの。 湯を沸かされる途中で火をとめられたヤカンと、その隣に並べられた大きめの弁当箱だった。 弁当箱は御坂美琴に支給されたおにぎりの詰め合わせであり、出発する前に腹ごしらえをしようと広げられたもの。 そして沸かされるところだったお湯は、吉川ちなつが食事に併せてお茶を淹れようと準備していたもの。 つまり、各自がそれぞれに支給されている水や食料とは違う、『みんなで食事する』ためのものだ。 汗ばんだ手を、ぐっと握ったり、ゆるめたりする。 急いで戻ってきたにも関わらず、しばらくの時間をじっと動かないまま無駄にした。 なぜならこれからすることは、覚悟を必要とする行為だから。 きゅぽ、と小さな音を立てて、『秘密兵器』の栓を開封する。 そして、その中身を、『みんなで食事する』ものへとふりかける。 さらさらと、やわらかい砂でも流しいれるかのように、白い粉が容器からこぼれ落ちていく。 青酸カリという、アスカの殺意をにぶらせないための、その秘密兵器。 凶器を開けてしまえば、後戻りはもうできない。 キィ、とドアの揺れる小さな音が、背後で聞こえた。 背筋を凍りつかせるには、十分な音。 「あ……」 目元をこすりながら、相馬光子が猫のようにそっと給湯室に入りこんできた。 落ち着け、落ち着け、落ち着け。 焦るのと同時、すでに右手は用意していたボトルをつかみ、怪しいことはしていませんよという演技に徹している。 青酸カリはすでに使い切っていたから、ポケットの中に隠している。 「御坂さんも、戻ってきてたのね……」 おずおずと、光子が微笑する。 その顔に浮かぶ表情は、逃げてしまったことを気まずく思うような、ちょっと申し訳なさそうな顔。 (大丈夫? 見られて、ない……?) 後に続くように、御手洗清志も入ってきた。 見つめ合ったままの光子とアスカを交互にみて、尋ねる。 「どうかしたのかい?」 「別に……あなたたち、ずいぶん仲が良いのねと思っただけよ」 そんな言葉に、いかにも初々しく光子は目をそらす。 その様子は、しらを切っているようには見えなかった。 いや、たとえわずかに見られていたとしても、『こいつら』なら大丈夫。 そう判断して、アスカは計画を続行した。 ◆ 「お茶が入りましたよ~」 売り場から持ち出した丸テーブルへと座る一同のもとに、ちなつが湯のみを乗せたお盆を運んできた。 本来ならば、病院に出発する前の腹ごしらえを済ませる時間だった。 しかし、あんなものを見た後で『食べよう』と言いだせる人間などいるはずもない。 死体と対面した気疲れもあり、誰が言い出すともなくお茶だけでも飲んで出発しようという流れになる。 それでもお湯を沸かし、茶葉を蒸らした当人であるちなつは、ムードメーカーたろうとするように明るくなっていた。 仕事を持った嬉しさもあってか、わざわざデパートの売り場へと往復して茶葉を厳選してくるような気合いの入れようだった。 すぐに出発しようとしていた美琴も、彼女なりの英気充填なのだろうと何も言わなかった。 「吉川さん、ずいぶんと手馴れてるわね。さっきから動きがテキパキしてるし」 「えへっ。実はわたし、茶道にはけっこう自身があるんですよ~」 全員の前に湯気のたつ湯のみを置くと、いそいそと美琴の隣の椅子に座る。 褒められた嬉しさをいっぱいに表情であらわし、得意げに解説を始めた。 「美琴先輩っ。実はこのお茶には、ちょっとした工夫がしてあるんですよぉ」 「工夫? そう言えば、普通のお茶より黄色っぽい色をしてるわね」 本来の気さくな性格から、ちなつの話題に乗っかる美琴。 殺伐とした空気を晴らしていくような2人の会話を、内心の企みを気取られないように見守る3人の少年少女。 誰が最初に湯のみに口をつけるかうかがう、ひとつの視線があった。 「じゃ~んっ。このお茶は、デパートの売り場から持ってきた最高級玉露茶なんです。100グラム2万円もしたんですよっ」 「玉露茶って……確か甘い味がする日本茶だったかしら」 「あたりです。日光が当たらないようにして育てると玉露茶になるんですよ。って、茶道部だったお姉ちゃんが言ってました」 怪しまれないように、凝視することはせず。 その少女はただ、湯のみに注がれた液体を最初の人物が口にする、その瞬間を待っていた。 他者から見れば利己的な考えで、自らが安心を得るために。 ゆっくりと湯のみが傾けられ、その人物が中の液体を口に含もうとする。 もう少し。 もう少し。 もう少し。 「玉露茶は苦くならないように、普通のお茶よりもお湯の温度を低くしないといけないんです。だから……」 そして。 ――『そいつ』が、飲んだ。 「ずいぶん詳しいのねぇ……あたしなんて、いつも自販機やティーバックのお茶だから」 「え? お嬢様学校のひとでもそうなんですか?」 ほんの少しの間だけ、それまでと変わらない平穏が続く。 しかしその破壊は、確定的に訪れた。 「――ウッ!」 ガシャン、と。 テーブルに湯のみが落下して、黄緑色のお茶がさっと水たまりを広げる。 口もとを手でおさえて、顔面を蒼白にしたのは――御手洗清志。 色をうしなって彫像のようになった顔を、だらだらと大量の汗が流れ、滑りおちてゆく。 それを目の当たりにして、四人の少女全員が尋常ならざる事態を感じ取った。 「ど、どうして――?」 アスカが、本当に『心の底からの』疑問を口に出す。 「どうしたの! 病気の発作? それとも、何かの異物でも……」 御坂美琴が顔色を変える。 「ま、まさか毒が入ってたんじゃ!」 吉川ちなつが、己の注いだ湯のみを見下ろす。 「『違う』っ! そんなはずが――」 それに対して、アスカはつい『本音』を口走り、ちっと舌打ちする。 相馬光子は、ただただ目を丸くしている。 御手洗はそれら一切の問いかけに答えることもできず、かっと目を見開いていた。 誰もが、その手で強くふさがれた口からの吐血という最悪の想像をした刹那。 乱暴に、椅子が蹴倒すように転がされた。 苦しみのあまりたたらを踏むように、よろよろと席を立ち。 「ぐほおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 毒を盛られた人間ならば『絶対にありえない』ような。 まるで『ものすごく刺激的な味のする飲料水』を口にしてしまったかのような絶叫をあげて、御手洗は、給湯室の蛇口へと全力で突進していた。 ◆ 告白すると、アスカはお茶ではなく食べ物の方に毒を持った。 さきの死体を見た後では誰も食欲が湧かないことは予想できたし、そうなれば食事をするのは時間差をおいてからになるだろうと、見越してのことだ。 情報交換やらデパートで起こった様々の事柄から、美琴らは栄養補給する機会を逃している。 しばらくデパートを離れてから正午にでもなれば、再び食事を勧める機会はあるだろう。 デパートを出発するのはアスカ、美琴、ちなつのたった3人なのだから、御坂美琴を狙って毒殺できる成功率はぐっと高くなる。 ちょっとちなつの注意をそらすなどして、先に美琴に口をつけさせてしまえば、それで終わり。 あとは一般人のちなつだけ、それも美琴が倒れて動転しているところをつけば、容易に2人を仕留めることができる。 その後デパートに引き返し、2人は襲撃に遭って殺されたと光子たちをごまかせばいい。 光子らはアスカを疑うかもしれないが、光子も元より少なからず美琴を警戒しているうえに、それなりの協力関係は成立している。 光子たちを同盟相手として利用することはできると見こんでいた。 だから、何もしていないお茶を飲んで、しかも御手洗清志が倒れたことで、一番に驚いたのはアスカだった。 しかし、その原因を理解するや憤激する。 あまりにもくだらない、原因に。 「うぅ……」 「ずいぶんと衰弱してる……よっぽど酷い飲み物だったのね」 「ごめんなさい……私が、ちゃんと管理してなかったから」 「吉川さんのせいじゃないわ。主催者が悪趣味なせいよ」 「私と御手洗君はデパートに残る予定だったけど……この体調じゃ、どのみち動くのは無理そうね」 しばらく前に気絶から目覚めたばかりだった御手洗清志は、またもといたベッドの上で寝込んでいた。 顔は蒼白から土気色へと変わり、病人のようにうんうんと唸り続けている。 事情を知らない人間が見れば、たった一口の飲料水を飲んだだけで、この重篤な症状が引き起こされたとはとても思えないだろう。 吉川ちなつに支給された支給品。 『乾汁』と題されたシリーズのひとつ、イワシ水。 ぱっとみは無色透明な水の入った、ただのペットボトル。 よくよく調べてみれば、それが『水』ではなく、『イワシの体液、そして余計な隠し味的な何かの混入物』だと分かる。 DHAと、DHAと、それから親の仇のように搾り取られたイワシのDHAがふんだんに含まれる、とても刺激的な健康ドリンク。 それが、くだんの『飲料水』の名前だった。 一般に、軟水の日本産ミネラルウォーターは日本茶に向くとされている。 だからちなつは、茶葉を売り場から持ってくるついでに、ペットボトルのミネラルウォーター(500ml)もいくつかディパックに放り込んでおいた。 ここでアクシデントが発生する。 ディパックの中にいれて運ぶうちに、元から入っていた支給品のペットボトル――乾汁セットA、という名前でひとまとめにされていた500mlのボトル3本――と混ざり合ってしまった。 普通なら市販の水と混ざっていたところで見間違えようのない『乾汁シリーズ』だけれど、イワシ水に限ってはそうではない。 複数ある『乾汁シリーズ』の中でもイワシ水の悪辣なところは、よく観察しなければただの真水にしか見えないということだ。 たいてい毒々しい原色をしていたり、ふたを開けてみるだけで刺激臭を感じたりすることの多い同シリーズだが、このイワシ水はミネラルウォーターと間違われて誤飲する危険が起こり得る。 加えて、『乾汁セットA』は誰かの自作したドリンクらしく、市販のラベルが付いたままのペットボトル容器に密封されていた。 ぱっと見には、市販の軟水と見分けがつかない状態だった。 偶然に起こってしまった取り違い。 しかしその真相を究明して、憔悴して倒れた御手洗を見て、美琴は考え、決断をした。 『栄養ドリンク』として支給された飲み物にこんな恐ろしい作用があった。 『ランダム支給品』として配られた飲食品は口にしない方がいい、と。 「だから、これも手をつけないようにしましょう」 (ちょっと……!) 声に出して止めさせたい衝動を、ぐっとこらえる。 捨ててはならないと主張する理由が考えつかない以上、ここで反対するのは不自然だった。 内心で歯噛みするアスカをよそに。 青酸カリを混入した弁当箱は、ぽいっと給湯室の隅っこに追いやられた。 御坂美琴を毒殺しようという企みが、実行する前におじゃんになった。 (こいつが……余計なことしたせいで……!) どんな使徒に対して感じたよりも強い敵意を、何も知らずに落ち込んでいる吉川ちなつに対して抱く。 そんな苛立ちなど露知らず、ちなつは女子力を見せようとして盛大に失敗したことを落ち込んでいるようだった。 美琴も申し訳なさそうに、相馬光子へと手をあわせる。 「ごめんね、相馬さん。一人で看病をお願いすることになっちゃって……」 「大丈夫よ、御手洗くんが危ない人じゃないって分かったもの」 結局。 アスカのはかりごとが台無しになっただけで、一同の計画には何も変更なかった。 再び倒れた御手洗を光子と置いていくことには不安もあったけれど、かといって御手洗を動かせそうにもない。 そもそも毒物を飲んでしまったならともかく、とてつもなく不味い飲み物を飲んだからといって病院に連れて行ってもどうしようもない。 「じゃあ、やることが失敗しても成功してもここに戻ってくるから、留守番をお願いするわ。絶対に3人そろって帰ってくるからね」 「ええ、私も」 苛立ちを顔に出すまいと、両手をぶるぶると握りしめる。 まだだ。 これから、美琴とちなつと3人で移動することになるのだから。 状況は、何も悪くなっていない。チャンスはまだある。 ◆ 「…………その、すまない」 「拍子抜けしたけど……まぁ、いいわ。あんなの予想できないものね。それより、体調はどう?」 「まだ気持ち悪いかな……でも、もう動けるよ。すぐにでも出発できる」 「あら、回復が早いのね。さっきはあんなに顔色が悪そうだったのに」 「さすがに次の放送まで寝たままやり過ごすようじゃ、無能呼ばわりされても仕方ないからね」 気まり悪げに視線をそらしつつ、御手洗はむくりと半身を起こした。 「それより、光子こそあいつらを見逃して良かったのか? 確かに僕が倒れたのは痛かったけど、逆に言えばあいつらだって油断してたんだ。 不意を打つことだって不可能じゃなかった」 「放っておいても壊れそうだったから、敢えて手を出さなくてもいいと思ったのよ。 あの様子だと、アスカさんはまた別の手で御坂さんの背中を狙うはずよ」 わざわざ、リスクをおかして美琴を殺そうとしてくれる人がいるのだ。 黙って見守らない手はなかった。 毒を入れる現場を見なかったことにしたのも、そういう理由からだった。 ……ただ、アスカが毒を混入しなかったからと油断して、お茶に口をつけたのは完全なミスだったけれど。 御手洗が倒れた以上、光子らが手を下すのはリスクが上回った。 「その女ひとりに任せて大丈夫なのか? ただの一般人なんだろ」 「問題は戦力じゃないわ。集団の中に、火種が紛れ込んでるってことよ。 例えば、殺し合いに乗った強い人たちとつぶし合いをしてくれるかもしれない。 御手洗くんだって例の『赤い悪魔』がまた襲ってきたら、倒せる自信はないんでしょう?」 からかうように悪戯っぽく笑いかけると、ますます拗ねたようにむっとする。 「そりゃあ……僕もアイツとは、もう二度と会いたくないし、倒してくれるならその方がいいけどさ」 拗ねても、『悪魔』への恐怖を正直に認めてしまうあたり、御手洗はやはり『いい人』だと思う。 「それに、あの3人は今でも、あたしたちを殺し合いに乗ってないと勘違いしてる。 だからほかの人たちにも、あたしたちが安全な人物だって伝えてくれるはずよ。その方が有利になるわ」 デパートに残るとは言ったが、光子らは言いつけどおりに籠城するつもりなどかけらもなかった。 御手洗清志という『牙』を使って最後の一人を目指すためにも。 そして御手洗の『人間を殺す』という望みを満足させてやるためにも、獲物を探しに行かなければならない。 「情報をつかまされた奴らが、油断してるところを殺すってわけか。ずいぶん姑息に立ち回るじゃないか」 「あら、あなたはそこに惚れたんじゃなかったかしら?」。 小首をかしげ、御手洗を見上げるようにする。 そっと、少年の鼻先が髪に触れるかどうかまで顔を寄せた。 御手洗は狂おしげに、深く重たい息を吐いた。 「まったく、お前はずるいヤツだよ」 「ふふ、ありがとう」 甘えるように、少年の肩に頭をもたれさせつつ、光子は冷静に思索を練る。 さて、これからどこに行こう。 御手洗はロベルトという少年と学校で待ち合わせているらしいけれど、あまり気乗りがしない。 聞いたところでは、ロベルトという参加者はとにかく『人間』に対して容赦しないらしい。 相馬光子という一般人の少女を殺さず連れ歩いているのを見れば、絶対に良い顔はしないだろう。 「これから、どうする?」 「そうねぇ――」 【F-5/デパート/一日目・昼】 【相馬光子@バトル・ロワイアル】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:基本支給品一式、、乾汁セットA(甲羅、シンジャエール、イワシ水)、おにぎり(毒入り)のお弁当箱@テニスの王子様、不明支給品×0~1(武器じゃない) 基本行動方針:どんな手を使っても生き残る。 1:学校に向かうか、別方向に向かうか……。 2:御手洗清志に奉仕し、利用する。 【御手洗清志@幽遊白書】 [状態]:全身打撲(手当済み)、まだ少し気持ち悪い [装備]:なし [道具]:基本支給品一式(ペットボトル全て消費)、ブーメラン@バトルロワイアル、ラムレーズンのアイス@ゆるゆり、鉄矢20本@とある科学の超電磁砲、水(ポリタンク3個分)@現地調達 基本行動方針:人間を皆殺し。『神の力』はあまり信用していないが、手に入ればその力で人を滅ぼす。 1:相馬光子と共に参加者を狩り、相馬光子を守る。そして最後に相馬光子を殺す。 2:ロベルトと中学校で待ち合わせ? 3:皆殺し。ただしロベルト・ハイドンと佐野清一郎は後回しにする。 4:あかいあくま怖い……。 [備考] ※参戦時期は、桑原に会いに行く直前です。 ※ロベルトから植木、佐野のことを簡単に聞きました。 ◆ ――もし、この飲み物に×がはいっていたら。 吉川ちなつにとってのきっかけは、そんなたわいもない想像だった。 別に、本当にそれが混入されたと疑ったわけではない、はずだ。 そんなことが起こるとしたら、ヤカンから目を離したすきに、4人の中の誰かが犯行をしたことになるのだから。 いくら一度は殺されかけたとはいえ、現在進行形で運命を共にしているグループから疑心を抱くほど、ちなつも猜疑心が深くはない。 ただ、ちょっと怖くなっただけ。 たとえば、怖い怖いホラー映画を見た日に、オバケなんていないと頭では分かっていても夜中のトイレに行くことを怖がるような。 あるいは、親の手伝いをしたがる子どもが、たとえ手伝わなくとも親の労力が変わらないような些末な仕事さえ、とにかく自分でやってみたがるような。 そういう、『ないだろうけど、もしあったら怖いもの』に対する、自分自身にも説明のできない予防線だった。 御坂美琴を、守りたい。 誰から守るのか、何から守るのか。 その答えは、すぐそこに提示されていた。 園崎魅音らをあんな姿に変えてしまうような、『あれ』を生み出す連中から守る。 『あれ』から、御坂先輩を守らなければいけない。 『あれ』を生みだすモノと、戦わなければいけない。 正直なところ、敵う自信などなかった。 人より意思の強さと固さに自負はあるけれど、惨たらしい『あれ』の凶悪さに比肩できる何かが己にあるかというと、とても心もとない。 そもそも、御坂美琴は吉川ちなつよりずっと戦う力がある。 戦うとかの次元で『守る』を考えても役立たないかもしれない。 これが映画なら、か弱いお姫様でも、いざという時は王子様をつき飛ばして悪漢の刃からかばったり活躍するのだろうけど。 守りたい王子様は、背後からナイフで襲い掛かっても、余裕で察知して防いでしまうような人だった。 じゃあ、そんな彼女の命が危なくなるのは、どんな時だろうと。 そこで思いついたのが、『毒殺』だっただけ。 美琴の前にお茶を置いたあの瞬間に、ふっと閃きが落ちてきただけ。 お茶を飲もうとした美琴に話しかけて、注意を引いた。 美琴より先に、ほかの誰かがお茶を飲むのを待った。 もう少し、もう少しと、そんな目であの集団を見ていた。 別に、美琴のために他の人間を犠牲にしても良かったかったわけじゃない。そこは強調したい。 とっさに湧きだした妄想じみた恐怖が、そんなアドリブを選ばせたのだ。 もし現実的に『毒が入っている可能性が……』とか考えていたら当然、お茶を飲むことを止めさせただろう。 それでも、否定できないことはある。 ちなつには確固とした『優先順位』があるということ。 そしてそれは、本質的な意味では、御坂美琴でも、船見結衣でもない。 結衣先輩のことは、いちばんに大好きだった。 でも、ちなつがいちばん好きなことは、結衣先輩と一緒にいることじゃない。 (わたし……本当は、ごらく部のみんなといるのがいちばん…………好き、だから) 危ない場所に結衣先輩がいるだけでは、ここまで不安になったりしないだろう。 いくら一般中学生とはいえ、ちなつは、船見結衣のことを『それって人間なの!?』と赤座あかりから突っ込まれるぐらいの完璧超人として美化している。 『自分よりもずっとしっかりしているはず』ぐらいには、安心していた。 ただ、ごらく部の『みんな』が揃ってここにいるとなると、『みんな』の分だけ不安の総量だって膨らんでしまう。 つまりは、そういうことだ。 「美琴先輩っ。やっぱりお嬢様学校だと、真夜中のお茶会があったりとか――」 「ないないっ。いくらなんでもそこまで漫画みたいなのはないわよ……あー、でも、少女漫画みたいな呼び方をする後輩ならいたわね……引いちゃうようなのが」 御坂美琴と、他愛ない会話をする。 これも楽しいし、不安はやわらぐ。 これは、これでいい。 無垢にふるまうのは、乙女のつとめだから。 でも、気を抜いてはいけないことがある。 ――ま、まさか毒が入ってたんじゃ! ちょっと、失言すぎた。 『もう少し』という目で見てしまったから、あんな言葉が出た。 いくらなんでも、おおげさで不自然すぎる発言。 これが推理漫画で、本当に毒殺事件だったなら、あんなことを口走ったちなつは真っ先に疑われてしまっただろう。 でも、もっともっと不自然なことを言った人がいた。 ――ど、どうして――? ――『違う』っ。そんなはずが そんなはずが、と言いかけて止めた、アスカ・ラングレー。 お茶に毒が入っているはずがない。 毒を仕込む人間なんているはずない、という意味にもとれる。 でも、引っかかった。 美琴は御手洗のことを心配するあまりにスルーしたけれど。 『そんなはずがない』なんて、まるで計画していた別のことが失敗したかののようだ。 (式波さんは……御坂さんと、2人きりになりたがってた……) アスカと2人で会話した時に感じたこともまた、邪推を深くさせた。 最初は、ちなつを足手まといだと除きたがっているのかもなどと、むっとした。 しかし今になって思えば、あそこまでしつこく美琴以外の人間を排除するなんて、どうにも違和感がぬぐえない。 ちらりと、後ろを見る。 美琴とアスカが並んで、会話をして歩く少し後ろから、アスカがついてくる。 考えすぎかもしれない。 過敏になっているだけかもしれない。 それでも、アスカから目を離さないようにしていようと心に留めた。 【F-5/デパート付近/一日目・昼】 【御坂美琴@とある科学の超電磁砲】 [状態]:健康 [装備]:風紀委員の救急箱@とある科学の超電磁砲 [道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~2、スタンガン、ゲームセンターのコイン×10@現地調達 基本行動方針:仲間と一緒に生きて帰る。人殺しはさせない。皆を守る。 1:病院に向かい、PC機器を探す 2:初春さんを探す。黒子はしばらくは大丈夫でしょ 3:越前リョーマ、綾波レイを警戒 【吉川ちなつ@ゆるゆり】 [状態]:健康 [装備]:釘バット@GTO [道具]:基本支給品一式、不明支給品×0~1 基本行動方針:皆と一緒に帰る。 1:御坂先輩と共に行動し、絶対に彼女を守る。 2:アスカさんから目を離さない 【式波・アスカ・ラングレー@エヴァンゲリオン新劇場版】 [状態] 左腕に亀裂骨折(処置済み) [装備] ナイフ、青酸カリ付き特殊警棒(青酸カリは残り少量)@バトルロワイアル、『天使メール』に関するメモ@GTO、トランシーバー(片方)@現実 、ブローニング・ハイパワー(残弾0、損壊) [道具] 基本支給品一式×2、フレンダのツールナイフとテープ式導火線@とある科学の超電磁砲 基本行動方針 エヴァンゲリオンパイロットとして、どんな手を使っても生還する。他の連中は知らない 1:御坂美琴は、どうにかして排除したい。 2:他の参加者は信用しない。1人でもやっていける。 [備考] 参戦時期は、第7使徒との交戦以降、海洋研究施設に社会見学に行くより以前。 【乾汁セットA@テニスの王子様】 吉川ちなつに支給。 中身は甲羅(コーラ)とイワシ水とシンジャエール(各500ml)。 見た目で判断したり名前をさらっと聞いただけでは、普通の清涼飲料水やスカッシュだと誤解しやすいドリンクばかり入っているのが特徴だろうか。 ちなみに『シンジャエール』とは番外編にて登場した立海の柳蓮二との共同制作飲料であり、 あの真田ですら白目をむいて泣きながら『たまらんスカッシュだな……』と立ち往生するほどの逸品。 【おにぎりの差し入れ@テニスの王子様】 御坂美琴に支給。 竜崎桜乃が全国大会の準決勝直後に、青学部員に差し入れした大量のおにぎり。 味の感想はリョーマと金太郎で異なるが、その発言を総合するに少なくとも不味くはないらしい。 Back 悪魔にだって友情はあるんだ 投下順 Next 第二回放送 Back 悪魔にだって友情はあるんだ 時系列順 Next 第二回放送 相馬光子という女(前編) 御手洗清志 錯綜する思春期のパラベラム(前編) 相馬光子という女(前編) 御坂美琴 ルートカドラプル -Before Crysis After Crime- 相馬光子という女(前編) 吉川ちなつ ルートカドラプル -Before Crysis After Crime- 相馬光子という女(前編) 相馬光子 錯綜する思春期のパラベラム(前編) 相馬光子という女(前編) 式波・アスカ・ラングレー ルートカドラプル -Before Crysis After Crime-
https://w.atwiki.jp/maeno-takehiro/pages/27.html
静かな音楽をかけるか、本か雑誌を手にするかして、その音楽や読みものに集中する。 数分で眠れる。 好きなだけ眠ること。 たった二十分でも、気分はリフレッシュできる。 二時間は寝たいという人は時間があれば、どうぞ。 眠くなってきたら、すぐに本や雑誌はおなかの上に置こう。 うまくすると、一晩ぐっすり眠って目覚めたような気分リフレッシュされて、頭もさえ集中力が回復し、エネルギーが蓄積され、あとの半日を生産的に過ごせそうな気分になる。
https://w.atwiki.jp/sega-chainchronicle/pages/53.html
3Dキャラ +... リフレット ★★★★★ COST:16 成長タイプ:普通 職業:騎士(Pladin) 武器:サークルハンマー(打) ILLUST:NPA CV:内田真礼 入手場所:聖都ガチャ LEVEL Lv1 /Lv60 /Lv80 ATK 2000 /6300 /8300 HP 2200 /6900 /8900 SKILL サンプレッシャー マナ消費:●● 目の前の敵全てに中ダメージを与え、さらに弾き飛ばす。 ABILITY ゴーレムキラー(覚醒) ゴーレム種に対して、与えるダメージが50%増加する。 不倒の向日葵(覚醒) 頑丈な体は倒れることを知らない。ダウン/毒状態にならない。リフレットの専用アビリティ。 QUEST 絆の物語 太陽の騎士(聖王国 聖都/LV1)報酬:精霊石 絆の物語 ロロの腕前(賢者の塔 火妖精の集落/LV30)覚醒(ゴーレムキラー) 絆の物語 約束(覚醒クエスト/LV??~)覚醒(不倒の向日葵) PROFILE 数多の騎士団より選ばれた、十七聖騎士団のひとつ”聖光”騎士団の団長。 ほがらかでのんびりした人柄の女性ながら、騎士団でも比類ない怪力の持ち主。 TAGS NPA Paladin ★★★★★ 内田真礼 聖都ガチャ 騎士 comment 名前 返信する際は、該当コメント左のチェックボックスを選択してから、書き込むボタンを押してください enterキーを押すと、改行ではなく「書き込み」が行われてしまうので注意してください
https://w.atwiki.jp/itmsanime/pages/1316.html
【作品名】フレッシュプリキュア! 前期OP 【曲名】Let s! フレッシュプリキュア! 【歌手】茂家瑞季 【ジャンル】アニメ 【価格】¥150 □■iTMS■□ 【作品名】フレッシュプリキュア! 前期ED 【曲名】You make me happy! 【歌手】林桃子 【ジャンル】アニメ 【価格】¥150 □■iTMS■□ 【作品名】フレッシュプリキュア! 後期OP 【曲名】Let s! フレッシュプリキュア! ~Hybrid ver.~ 【歌手】茂家瑞季 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】フレッシュプリキュア! 後期ED 【曲名】H@ppy Together!!! 【歌手】林桃子 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】映画 フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!? OP、フレッシュプリキュア! 後期(第37~42話)OP 【曲名】Let s! フレッシュプリキュア! ~Hybrid ver.~ for the Movie 【歌手】キュアフレッシュ!&茂家瑞季 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】映画 フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!? ED 【曲名】H@ppy Together!!! for the Movie 【歌手】キュアフレッシュ!&林桃子 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【アルバム名】フレッシュプリキュア! ボーカルアルバム1~太陽の子供たちへ~ 【カテゴリ】アニメ 【曲数】11曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,000) □■iTMS■□ 【アルバム名】フレッシュプリキュア! ボーカルアルバム2~笑顔のおくりもの~ 【カテゴリ】アニメ 【曲数】11曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,000) □■iTMS■□ 【アルバム名】フレッシュプリキュア! ボーカルベスト 【カテゴリ】アニメ 【曲数】16曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【アルバム名】フレッシュプリキュア! オリジナル・サウンドトラック1 プリキュア・サウンド・サンシャイン!! 【カテゴリ】アニメ 【曲数】41曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【アルバム名】フレッシュプリキュア! オリジナル・サウンドトラック2 プリキュア・サウンド・ハリケーン!! 【カテゴリ】アニメ 【曲数】38曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□ 【アルバム名】映画 フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!? オリジナル・サウンドトラック 【カテゴリ】アニメ 【曲数】27曲 【価格】¥200均一(アルバム価格¥2,400) □■iTMS■□
https://w.atwiki.jp/prdj/pages/2151.html
フレッシュドレッグ Fleshdreg 半分しか形作られていない体の部位からなるこのクリーチャーは2本の奇怪な脚で立っている。その口はギザギザの歯とよだれを垂らしている舌がある。 フレッシュドレッグ 脅威度1 Fleshdreg 経験点400 NE/小型サイズの異形 イニシアチブ +1; 感覚 暗視60フィート、罪の嗅覚;〈知覚〉+4 防御 AC 14、接触12、立ちすくみ13(+2外皮、+1サイズ、+1【敏】) hp 13(2d8+4) 頑健 +2、反応 +3、意志 +3 完全耐性 [精神作用]効果; SR 12 攻撃 移動速度 30フィート 近接 噛みつき=+3(1d6+1、加えて“罪深い噛みつき”) 一般データ 【筋】12、【敏】13、【耐】15、【知】6、【判】11、【魅】12 基本攻撃 +1; CMB +1; CMD 12 特技 《神速の反応》 技能 〈隠密〉+9、〈軽業〉+5、〈脱出術〉+5、〈知覚〉+4 言語 アクロ語 生態 出現環境 気候問わず/廃墟 編成 単体、2体、または一群れ(3~8) 宝物 なし 特殊能力 罪深い噛みつき(超常)/Sinful Bite 各々のフレッシュドレッグは、その罪の種別に従い追加の攻撃を得る。セーヴのDCは【魅力】に基づいている。 嫉妬/Envy:嫉妬のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃は、一時的に魔法に干渉することができる。嫉妬のフレッシュドレッグが噛みつき攻撃で魔法の効果にあるクリーチャーにダメージを与えると、フレッシュドレッグは最も高い術者レベルの呪文効果に対して3レベルの術者レベルであるかのように解呪判定を試みることができる。解呪判定が成功すると影響は1d4ラウンド抑えられる。 暴食/Gluttony:暴食のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃は、攻撃するクリーチャーの体を弱め、衰えさせることができる。暴食のフレッシュドレッグは噛みつき攻撃でダメージを受けたクリーチャーはDC12の頑健セーヴに成功するか、疲労状態とならなければならない。この能力の使用の継続は噛まれたクリーチャーが過労状態となる原因とはならない。 強欲/Greed:強欲のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃は、攻撃されるクリーチャーの体をよじれさせ曲げることができる。強欲のフレッシュドレッグは噛みつき攻撃でダメージを受けたクリーチャーはDC12の頑健セーヴに成功するか、移動速度を半減させ1d6ラウンドの間【筋力】と【敏捷力】に-2のペナルティを受ける。 肉欲/Lust: 肉欲のフレッシュドレッグの噛みつきは、攻撃されたクリーチャーの心を混乱させることができる。肉欲のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃からダメージを受けるクリーチャーは、DC12の意志セーヴに成功するか、1ラウンドの間、混乱状態とならなければならない。 傲慢/Pride:傲慢のフレッシュドレッグの噛みつきは攻撃されたクリーチャーの感覚を溢れさせる。傲慢のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃からダメージを受けるクリーチャーは、DC12の意志セーヴに成功するか、1ラウンドの間盲目状態となりその次の1d4ラウンドの間目が眩んだ状態とならなければならない。 怠惰/Sloth:怠惰のフレッシュドレッグの噛みつきは目標を覆い、運動を制限する琥珀の甲殻を呼び起こす。怠惰のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃からダメージを受けたクリーチャーはDC12の反応セーヴに成功するか、1d4ラウンドの間攻撃ロールと反応セーヴに-2のペナルティを受ける。 憤怒/Wrath:憤怒のフレッシュドレッグの噛みつきは攻撃をされるクリーチャーにエネルギー・ダメージを届ける。憤怒のフレッシュドレッグの噛みつき攻撃からダメージを受けたクリーチャーは追加の1d4ポイントのエネルギー・ダメージを受ける(フレッシュドレッグが選択する)。 罪の嗅覚(超常)/Sin-Scent フレッシュドレッグの関連した罪を反映する性質を持つクリーチャーに対してフレッシュドレッグは鋭敏嗅覚を持つ。例えば、憤怒のフレッシュドレッグは、激怒の効果を使用しているクリーチャーを嗅ぎつけることができる。GMは特定のフレッシュドレッグが嗅ぎつけることができるクリーチャーに対して裁定しなければならない。 フレッシュドレッグは組織、付属品、噛みつく口の不格好な塊である。これらの不完全なシンスポーンはほぼ不滅であり、彼らの不自然な生理学を維持するためにほぼ食料を必要とせず、創造の点以降に成長するようには見えない。フレッシュドレッグはペットや好奇心の強い子供たちのように本当のシンスポーンを追い回す。シンスポーンは奴隷、軍隊、狩猟好きな仲間として、これらのより弱いクリーチャーを使う。この処置にも関わらず、フレッシュドレッグはより大きな先進的な親戚の同伴を求める。 彼らの創造の原動力となった罪の要因に従い、フレッシュドレッグは外観上お互い異なる。憤怒のフレッシュドレッグは肉欲のフレッシュドレッグより捕食性が強く、怠惰のフレッシュドレッグは短く太い脚の上にある膨れた大量の肉に過ぎない。ほとんどのフレッシュドレッグは体長3から4フィートで体重およそ60ポンドである。強欲のフレッシュドレッグは彼らの種類の中で最も高く、怠惰のフレッシュドレッグが最も重い。
https://w.atwiki.jp/childrights/pages/236.html
子どもの権利委員会・一般的意見14号:自己の最善の利益を第一次的に考慮される子どもの権利(第3条第1項) 前編 一般的意見一覧 子どもの権利委員会 第62会期(2013年1月14日~2月1日) CRC/C/GC/14(2013年5月29日/原文英語〔PDF〕) 日本語訳:平野裕二〔日本語訳全文(PDF)〕 目次 I.はじめに(パラ1-9)A.子どもの最善の利益:権利、原則および手続規則(パラ1-7) B.構成(パラ8-9) II.目的(パラ10-12) III.締約国の義務の性質および範囲(パラ13-16) IV.法的分析および条約の一般原則との関係(パラ17-45)A.第3条第1項の文理分析(パラ17-40)1.「子どもにかかわるすべての活動において」(パラ17-24) 2.「公的もしくは私的な社会福祉機関、裁判所、行政機関または立法機関によって」(パラ25-31) 3.「子どもの最善の利益」(パラ23-35) 4.「第一次的に考慮される」(36-40) B.子どもの最善の利益と条約の他の一般原則との関係(パラ41-45)1.子どもの最善の利益と差別の禁止に対する権利(第2条)(パラ41) 2.子どもの最善の利益と生命、生存および発達に対する権利(第6条)(パラ42) 3.子どもの最善の利益と意見を聴かれる権利(第12条)(パラ43-45) V.実施:子どもの最善の利益の評価および判定(パラ46-47) → 以下、子どもの最善の利益 後編A.最善の利益の評価および判定(パラ48-84)1.子どもの最善の利益を評価する際に考慮されるべき要素(パラ52-79) 2.最善の利益の評価における諸要素の比較衡量(パラ80-84) B.子どもの最善の利益の実施を保障するための手続的保護措置(パラ85-99) VI.普及(パラ100-101) 「子どもにかかわるすべての活動において、その活動が公的もしくは私的な社会福祉機関、裁判所、行政機関または立法機関によってなされたかどうかにかかわらず、子どもの最善の利益が第一次的に考慮される。」 子どもの権利条約(第3条第1項) I.はじめに A.子どもの最善の利益:権利、原則および手続規則 1.子どもの権利条約第3条第1項は、子どもに対し、公的領域および私的領域の双方における自己に関わるすべての行動または決定において、自己の最善の利益を評価され、かつ第一次的に考慮される権利を与えている。さらに、同規定は条約の基本的価値観のひとつを表明するものでもある。子どもの権利委員会(委員会)は、第3条第1項を、子どものすべての権利を解釈しかつ実施する際の、条約の4つの一般原則のひとつに位置づける [1] とともに、特定の文脈にふさわしい評価を必要とする動的な概念としてこれを適用している。 [1] 「子どもの権利条約の実施に関する一般的措置」に関する委員会の一般的意見5号(2003年)、パラ12、および「意見を聴かれる子どもの権利」に関する一般的意見12号(2009年)、パラ2。 2.「子どもの最善の利益」の概念は新しいものではない。それどころか、この概念は条約以前から存在するものであり、1959年の子どもの権利宣言(第2項)、女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(第5条(b)および第16条第1項(d))、ならびに、諸地域文書ならびに多くの国内法および国際法にすでに掲げられていた。 3.条約は、他の条文でも子どもの最善の利益に明示的に言及している。第9条(親からの分離)、第10条(家族再統合)、第18条(親の責任)、第20条(家庭環境の剥奪および代替的養護)、第21条(養子縁組)、第37条(c)(勾留中における成人からの分離)、第40条第2項(b)(iii)(法律に抵触した子どもが関与する刑事上の問題についての法廷審理に親が立ち会うことを含む手続的保障)である。子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する条約の選択議定書(前文および第8条)ならびに通報手続に関する条約の選択議定書(前文ならびに第2条・第3条)でも、子どもの最善の利益に言及されている。 4.子どもの最善の利益の概念は、条約で認められているすべての権利の全面的かつ効果的な享受および子どものホリスティックな発達 [2] の双方を確保することを目的としたものである。委員会はすでに、「子どもの最善の利益に関するおとなの判断により、条約に基づく子どものすべての権利を尊重する義務が無効化されることはありえない」と指摘した [3]。委員会は、条約上の権利に優劣は存在しないことを想起するものである。条約に定められたすべての権利は「子どもの最善の利益」にのっとったものであり、いかなる権利も、子どもの最善の利益を消極的に解することによって損なうことはできない。 [2] 委員会は、締約国が、「子どもの身体的、精神的、霊的、道徳的、心理的および社会的発達を包含する」「ホリスティックな概念」として発達を解釈するよう期待している(一般的意見5号、パラ12)。 [3] 「あらゆる形態の暴力からの自由に対する子どもの権利」に関する一般的意見13号(2011年)、パラ61。 5.子どもの最善の利益の概念を全面的に適用するためには、子どもの身体的、心理的、道徳的および霊的不可侵性を確保し、かつその人間としての尊厳を促進する目的で、すべての主体の関与を得ながら、権利基盤アプローチを発展させていくことが必要である。 6.委員会は、子どもの最善の利益が三層の概念であることを強調する。 (a) 実体的権利:争点となっている問題について決定を行なうためにさまざまな利益が考慮される際、自己の最善の利益を評価され、かつ第一次的に考慮される子どもの権利であり、かつ、ひとりの子ども、特定のもしくは不特定の子どもの集団または子どもたち一般に関わる決定が行なわれるときは常にこの権利が実施されるという保障である。第3条第1項は、国家にとっての本質的義務を創設したものであり、直接適用(自動執行)が可能であり、かつ裁判所で援用できる。 (b) 基本的な法的解釈原理:ある法律上の規定に複数の解釈の余地がある場合、子どもの最善の利益にもっとも効果的にかなう解釈が選択されるべきである。条約およびその選択議定書に掲げられた権利が解釈の枠組みとなる。 (c) 手続規則:ひとりの子ども、特定の子どもの集団または子どもたち一般に関わる決定が行なわれるときは常に、意思決定プロセスに、当該決定が当事者である子ども(たち)に及ぼす可能性のある(肯定的または否定的な)影響についての評価が含まれなければならない。子どもの最善の利益を評価・判定するためには手続上の保障が必要である。さらに、ある決定を正当とする理由の説明において、この権利が明示的に考慮に入れられたことが示されなければならない。これとの関連で、締約国は、幅広い政策問題に関する決定であるか個別事案における決定であるかに関わらず、決定においてこの権利がどのように尊重されたか――すなわち、何が子どもの最善の利益にのっとった対応であると考えられたか、それはどのような基準に基づくものであるか、および、子どもの利益が他の考慮事項とどのように比較衡量されたか――を説明することが求められる。 7.この一般的意見において、「子どもの最善の利益」という表現は上述の3つの側面を網羅するものとする。 B.構成 8.この一般的意見が対象とする範囲は条約第3条第1項に限定されており、子どものウェルビーイングに関わる第3条第2項、ならびに、子どものための施設、サービスおよび便益が定められた基準を遵守すること、および、当該基準が遵守されるようにするための機構が整備されることを確保する締約国の義務に関する第3条第3項については対象としていない。 9.委員会は、この一般的意見の目的を述べ(第II章)、締約国の義務の性質および範囲を明らかにする(第III章)。また、条約の他の一般原則との関係を示しながら、第3条第1項の法的分析も提示する(第IV章)。第V章では、子どもの最善の利益の原則の実際上の実施についてもっぱら取り上げ、第VI章では一般的意見の普及に関する指針を提示する。 II.目的 10.この一般的意見は、条約の締約国が子どもの最善の利益を適用しかつ尊重することを確保しようとするものである。この一般的意見は、とくに個人としての子どもに関わる司法上および行政上の決定その他の行動における、また子どもたち一般または特定の手段としての子どもたちに関わる法律、政策、戦略、プログラム、計画、予算、立法上および予算上の発議ならびに指針――すなわちあらゆる実施措置――の採択のあらゆる段階における、正当な考慮の要件を明確にする。委員会は、この一般的意見が、子どもに関係するすべての者(親および養育者を含む)が行なう決定で指針とされることを期待するものである。 11.子どもの最善の利益は動的な概念であり、常に変化しつつあるさまざまな問題を包含するものである。この一般的意見は、子どもの最善の利益を評価・判定するための枠組みを提示するものであり、特定の時点における特定の状況下で何が子どもにとって最善かを明らかにしようと試みるものではない。 12.この一般的意見の主な目的は、自己の最善の利益を評価され、かつこれを第一義的な考慮事項として、または場合によっては最高の考慮事項として(後掲パラ38参照)扱われる子どもの権利についての理解およびその適用を強化するところにある。この一般的意見の全般的目的は、権利の保有者としての子どもの全面的尊重につながる、真の態度の変革を促進することである。より具体的には、これは以下のことに関連する。 (a) 政府がとるすべての実施措置の立案。 (b) ひとりのまたは複数の特定の子どもについて、司法機関もしくは行政機関または公共団体がその代表者を通じて行なう個別の決定。 (c) 子どもに関わるまたは子どもに影響を与えるサービスを提供する市民社会団体および民間セクター(営利組織および非営利組織を含む)が行なう決定。 (d) 子どもとともにおよび子どものために活動する者(親および養育者を含む)がとる行動についての指針。 III.締約国の義務の性質および範囲 13.各締約国は、自己の最善の利益を評価され、かつ第一次的に考慮される子どもの権利を尊重しかつ実施しなければならず、またこの権利を全面的実施するためにあらゆる必要な、慎重なかつ具体的な措置をとる義務を負う。 14.第3条第1項は、締約国に対して3つの異なる態様の義務を課す枠組みを定めたものである。 (a) 公的機関がとるすべての行動、とくに子どもに直接間接に影響を与えるあらゆる実施措置、行政上および司法上の手続において、子どもの最善の利益が適切に統合されかつ一貫して適用されることを確保する義務。 (b) 子どもに関わるあらゆる司法上および行政上の決定ならびに政策および立法において、子どもの最善の利益が第一次的に考慮されたことが実証されることを確保する義務。これには、最善の利益がどのように検討・評価され、かつ決定においてどの程度重視されたかを説明することも含まれる。 (c) 民間セクター(サービス提供部門を含む)または子どもに関わるもしくは子どもに影響を与える決定を行なう他のいずれかの私的機関による決定または行動において、子どもの利益が評価され、かつ第一次的に考慮されることを確保する義務。 15.規定の遵守を確保するため、締約国は、条約第4条、第42条および第44条第6項にしたがって多くの実施措置をとり、かつ、あらゆる行動において子どもの最善の利益が第一次的に考慮されることを確保するべきである。このような措置には以下のものが含まれる。 (a) 国内法その他の法源を再検討し、かつ必要なときは改正することによって、第3条第1項を編入し、かつ、すべての国内法令、州または準州の立法、サービスを提供するまたは子どもに影響を与える民間機関または公的機関の活動を規制する規則、ならびに、あらゆるレベルにおける司法上および行政上の手続において、子どもの最善の利益を考慮する要件が、実体的権利としても手続規則としても反映されかつ実施することを確保すること。 (b) 国、広域行政圏および地方のレベルにおける政策の調整および実施において子どもの最善の利益を擁護すること。 (c) 自己に関連しまたは影響を与えるすべての実施措置、行政上および司法上の手続において、自己の最善の利益を適切に統合され、かつ一貫して適用される子どもの権利を全面的に実現するため、苦情申立て、救済または是正のための機構および手続を設置すること。 (d) 子どもの権利の実施を目的としたプログラムおよび措置のための国内資源の配分、ならびに、国際援助または開発援助を受けている活動において、子どもの最善の利益を擁護すること。 (e) データ収集を確立し、モニタリングしかつ評価する際に、子どもの最善の利益が明示的に説明されることを確保するとともに、必要なときは子どもの権利の問題に関する調査研究を支援すること。 (f) 子どもに直接間接に影響を与える決定を行なうすべての者(子どものためにおよび子どもとともに活動する専門家その他の者を含む)に対し、第3条第1項およびその実際の適用に関する情報および研修の機会を提供すること。 (g) 第3条第1項で保護されている権利の適用範囲が理解されるよう、子どもに対しては子どもが理解できる言葉で、ならびに子どもの家族および養育者に対して適切な情報を提供するとともに、子どもが自己の視点を表明し、かつ、子どもの意見が正当に重視されることを確保するために必要な条件を整備すること。 (h) 子どもが権利の保有者として認識されるようにするため、マスメディアおよびソーシャルネットワークならびに子どもたちの関与を得ながら行なう広報プログラムを通じ、自己の最善の利益を評価され、かつ第一次的に考慮される子どもの権利の全面的実施を阻害するすべての否定的な態度および物の見方と闘うこと。 16.子どもの最善の利益を全面的に実施する際には、以下の要素が念頭に置かれるべきである。 (a) 子どもの権利の普遍性、不可分性、相互依存性および相互関連性。 (b) 子どもは権利の保有者であるという認識。 (c) 条約の世界的な性質および対象範囲。 (d) 条約上のすべての権利を尊重し、保護しかつ充足する締約国の義務。 (e) 経時的な子どもの発達に関わる行動の短期的、中期的および長期的影響。 IV.法的分析および条約の一般原則との関係 A.第3条第1項の文理分析 1.「子どもにかかわるすべての活動において」(In all actions concerning children) (a) 「すべての活動において」(in all actions) 17.第3条第1項は、子どもに関わるすべての決定および活動においてこの権利が保障されることを確保しようとするものである。すなわち、子ども(たち)に関連するすべての活動において、子どもの最善の利益が第一次的に考慮されなければならない。「活動」という文言は、決定のみならず、すべての行ない、行為、提案、サービス、手続その他の措置を含む。 18.行動をとらないこと、すなわち不作為もまた「活動」である(たとえば、社会福祉機関が子どもをネグレクトまたは虐待から保護するための措置をとらなかった場合)。 (b) 「にかかわる」(concerning) 19.この法的義務は、子どもに直接間接に影響を与えるすべての決定および活動に適用される。したがって、「にかかわる」とは、第一に、ひとりの子ども、集団としての子どもたちまたは子どもたち一般に直接関わる措置および決定をいい、第二に、たとえ子ども(たち)が措置の直接の対象ではない場合でも、子ども個人、集団としての子どもたちまたは子どもたち一般に影響を及ぼすその他の措置をいう。委員会の一般的意見7号で述べたように、このような活動には、子どもを直接対象とするもの(たとえば保健、ケアまたは教育に関わるもの)のみならず、子どもたちおよび他の住民集団を対象とする活動(たとえば環境、住宅または交通機関に関わるもの)も含まれる。したがって、「にかかわる」という文言は非常に広義に理解されなければならない。 20.実際のところ、国が行なうすべての活動は何らかの形で子どもたちに影響を与えるものである。だからといって、国が行なうすべての活動に、子どもの最善の利益を評価・判定する完全かつ公式なプロセスが組みこまれる必要があるわけではない。しかし、ある決定が子ども(たち)に重要な影響を及ぼす場合には、子どもの最善の利益を考慮するために保護の水準を高め、かつ詳細な手続を設けるのが適当である。 したがって、子ども(たち)を直接の対象としない措置との関連では、「にかかわる」という文言の意義は、当該活動が子ども(たち)に与える影響を評価する目的で、個別事案の事情に照らして明らかにされなければならない。 (c) 「子ども」(children) 21.「子ども」とは、条約第1条および第2条にしたがい、いかなる種類の差別もなく、締約国の管轄内にある18歳未満のすべての者をいう。 22.第3条第1項は、個人としての子どもに適用され、締約国に対し、個別の決定において子どもの最善の利益を評価し、かつ第一次的に考慮する義務を課すものである。 23.ただし、「子ども」(children)という文言は、自己の最善の利益を正当に考慮される権利が、個人としての子どものみならず、子どもたち一般または集団としての子どもたちにも適用されることを含意している。したがって、国は、子どもたちに関わるすべての活動において、集団としての子どもたちまたは子どもたち一般の最善の利益を評価し、かつ第一次的に考慮する義務を有する。このことは、すべての実施措置についてとりわけ明らかである。委員会は、子どもの最善の利益は集団的権利としても個人的権利としてもとらえられていること、および、この権利を集団としての先住民族の子どもに適用する際にはこの権利が集団的文化権とどのように関連しているかについて検討する必要があることを強調する [4]。 「先住民族の子どもとその条約上の権利」に関する一般的意見11号(2009年)、パラ30。 24.だからといって、子ども個人に関わる決定において、その利益が子どもたち一般の利益と同一であると理解されなければならないというわけではない。むしろ、第3条第1項は、ある子どもの最善の利益は個別に評価されなければならないことを含意している。個人および集団としての子ども(たち)の最善の利益を明らかにするための手続については、後掲第V章で説明している。 2.「公的もしくは私的な社会福祉機関、裁判所、行政機関または立法機関によって」(By public or private social welfare institutions, courts of law, administrative authorities or legislative bodies) 25.子どもの最善の利益を正当に考慮する国の義務は、子どもが関係するまたは子どもに関わるすべての公的および私的な社会福祉機関、裁判所、行政機関ならびに立法機関を包含する包括的な義務である。第3条第1項では親については明示的に言及されていないものの、子どもの最善の利益は親の「基本的関心となる」(第18条第1項)。 (a) 「公的もしくは私的な社会福祉機関」(public or private social welfare institutions) 26.この文言は、狭義に解釈され、または厳密な意味での社会機関に限定して解されるべきではなく、その活動および決定が子どもおよびその権利の実現に影響を及ぼすすべての機関を意味するものとして理解されるべきである。このような機関には、経済的、社会的および文化的権利に関するもの(たとえばケア、保健、環境、教育、ビジネス、余暇・遊び等)だけではなく、市民的権利および自由に対応する機関(たとえば出生登録、あらゆる場面における暴力からの保護等)も含まれる。私的な社会福祉機関には、営利組織であるか非営利組織であるかに関わらず、子どもによる権利の享受にとって重要であるサービスの提供において役割を果たしており、かつ政府のサービス機関に代わって、または政府のサービス機関と並存する選択肢のひとつとして活動している民間セクター組織も含まれる。 (b) 「裁判所」(courts of law) 27.委員会は、「裁判所」とは、すべての場面におけるすべての司法手続――職業裁判官によるものか素人裁判官によるものかは問わない――および子どもに関わるすべての関連の手続をいうものであって、そこに限定はないことを強調する。これには、調停、仲裁および斡旋の手続も含まれる。 28.刑事事件においては、最善の利益の原則は、法律に抵触した(すなわち、法律を犯したとして申し立てられ、罪を問われ、または認定された)子どもまたは法律と(被害者または証人として)関わりを持った子ども、および、法律に抵触した親の状況から影響を受けている子どもに適用される。委員会は、子どもの最善の利益を保護するとは、罪を犯した子どもに対応する際、刑事司法の伝統的目的(禁圧または応報等)に代えて立ち直りおよび修復的司法という目的が優先されなければならないということである旨、強調する [5]。 [5] 「少年司法における子どもの権利」に関する一般的意見10号(2007年)、パラ10。 29.民事事件においては、父子関係の確定、子どもの虐待またはネグレクト、家族再統合、施設入所等に関する事件で、子どもが直接または代理人を通じて自己の利益を擁護しようとする場合がある。子どもは、たとえば、養子縁組または離婚に関する手続、子どもの人生および発達に重要な影響を及ぼす監護権、居所、面会交流等の問題に関する決定、および、子どもの虐待またはネグレクトに関する手続において、裁判による影響を受ける場合もある。裁判所は、手続的性質のものであるか実体的性質のものであるかに関わらず、このようなすべての状況および決定において子どもの最善の利益が考慮されるようにしなければならず、かつ、子どもの最善の利益を効果的に考慮したことを実証しなければならない。 (c) 「行政機関」(administrative authorities) 30.委員会は、あらゆるレベルの行政機関が行なう決定の範囲はきわめて広く、とくに教育、ケア、保健、環境、生活条件、保護、庇護、出入国管理、国籍へのアクセスに関する決定を包含するものであることを強調する。これらの分野で行政機関が行なう個別の決定は、あらゆる実施措置の場合と同様、子どもの最善の利益によって評価され、かつ子どもの最善の利益を指針とするものでなければならない。 (d) 「立法機関」(legislative bodies) 31.締約国の義務が「立法機関」にも適用されるとされていることは、第3条第1項が、個人としての子どもだけではなく子どもたち一般にも関連するものであることをはっきりと示している。いかなる法令および集団的協定――子どもに影響を与える二国間・多国間の貿易条約または平和条約等――の採択も、子どもの最善の利益によって規律されるべきである。自己の最善の利益を評価され、かつ第一次的に考慮される子どもの権利は、子どもにとくに関わる法律のみならず、あらゆる関連の法律に明示的に含まれるべきである。この義務はまた予算の承認にも適用されるのであり、予算の準備および策定に際しては、それが子どもに配慮したものとなるようにするため、子どもの最善の利益の視点を採用することが必要になる。 3.「子どもの最善の利益」(The best interests of the child) 32.子どもの最善の利益の概念は複雑であり、その内容は個別事案ごとに判定されなければならない。立法者、裁判官、行政機関、社会機関または教育機関は、条約の他の規定に則して第3条第1項を解釈・実施してこそ、この概念を明確にし、かつ具体的に活用できるようになる。したがって、子どもの最善の利益の概念は柔軟性および適応性を有するものである。この概念は、当事者である子ども(たち)が置かれた特定の状況にしたがって、その個人的な背景、状況およびニーズを考慮に入れながら個別に調節・定義されるべきである。個別の決定については、子どもの最善の利益は、その特定の子どもが有する特定の事情に照らして評価・判定されなければならない。立法者による決定のような集団的決定については、子どもたち一般の最善の利益は、特定の集団および(または)子どもたち一般の事情に照らして評価・判定されなければならない。いずれの場合にも、評価および判定は、条約およびその選択議定書に掲げられた権利を全面的に尊重しながら進められるべきである。 33.子どもの最善の利益は、子ども(たち)に関わるすべての事柄に対して適用されるべきであり、かつ、条約または他の人権条約に掲げられた諸権利間で生じる可能性のあるいかなる矛盾を解決する際にも考慮されるべきである。子どもの最善の利益にのっとった、可能性のある解決策を特定することに注意が払われなければならない。このことは、国には、実施措置を採択する際、すべての子どもたち(脆弱な状況に置かれた子どもたちを含む)の最善の利益を明らかにする義務があることを含意するものである。 34.子どもの最善の利益の概念は柔軟なものであることから、個別の子どもの状況を敏感に受けとめ、かつ子どもの発達についての知識を発展させていくことが可能になる。しかし、都合のいいように使われる余地が残る場合もある。子どもの最善の利益の概念は、たとえば人種主義的政策を正当化しようとする政府および他の国家機関によって、監護権をめぐる紛争で自分自身の利益を擁護しようとする親によって、また面倒を引き受けられず、関連性または重要性がないとして子どもの最善の利益の評価を行なおうとしない専門家によって、濫用されてきた。 35.実施措置との関連では、あらゆる行政レベルにおける立法および政策策定ならびにサービス提供で子どもの最善の利益が第一次的に考慮されることを確保するために、子どもたちおよびその権利の享受に影響を及ぼすいかなる法律、政策または予算配分の提案についてもその影響を予測するための子どもの権利影響事前評価(CRIA)、および、実施の実際の影響を評価するための子どもの権利影響事後評価という継続的プロセスが要求される [6]。 [6] 「子どもの権利条約の実施に関する一般的措置」に関する一般的意見5号(2003年)、パラ45。 4.「第一次的に考慮される」(Shall be a primary consideration) 36.子どもの最善の利益は、あらゆる実施措置の採択において第一次的に考慮されなければならない。「される」(shall be)という文言は国に対して強い法的義務を課すものであり、国は、いかなる活動においても、子どもの最善の利益が評価され、かつ第一次的考慮事項として適正に重視されるか否かについて裁量を行使できないということを意味する。 37.「第一次的に考慮される」事項という表現は、子どもの最善の利益は他のすべての考慮事項とは同列に考えられないということを意味する。この強い位置づけは、子どもが置かれている特別な状況(依存、成熟度、法的地位、および、多くの場合に意見表明の機会を奪われていること)によって正当化されるものである。子どもが自分自身の利益を強く主張できる可能性はおとなの場合よりも低く、子どもに影響を与える決定に関与する者は子どもの利益について明確に意識していなければならない。子どもの利益は、強調されなければ見過ごされる傾向にある。 38.養子縁組(第21条)については、最善の利益の権利はさらに強化されている。これは単に「第一次的に考慮される」事項(a primary consideration)ではなく、「最高の考慮事項」(the paramount consideration)なのである。実際、子どもの最善の利益は養子縁組についての決定を行なう際に決定的要素とされなければならないが、これは他の問題についての決定においても同様である。 39.ただし、第3条第1項は幅広い状況を対象とするものであるため、委員会は、その適用について一定の柔軟性を認める必要性を認識する。いったん評価・判定された子どもの最善の利益が、他の(たとえば他の子ども、公衆、親等の)利益または権利と相反するおそれもある。個別に考慮された子どもの最善の利益と、子どもたちの集団または子どもたち一般の最善の利益とが相反する可能性があるときは、すべての当事者の利益を慎重に比較衡量し、かつ適切な折衷策を見出すことによって、事案ごとの状況に応じて解決が図られなければならない。他者の権利が子どもの最善の利益と相反する場合も同様である。調和を図ることができないときは、公的機関および意思決定担当者はすべての関係者の権利の分析および比較衡量を行なわなければならない。その際、自己の最善の利益を第一次的に考慮される子どもの権利とは、子どもの利益が、単に複数の考慮事項のひとつとして扱われるのではなく、高い優先順位を与えられるということである点を念頭に置く必要がある。したがって、子どもにとって最善と思われる対応がより重視されなければならない。 40.子どもの最善の利益を「第一次的に」とらえるためには、あらゆる活動において子どもの利益がどのように位置づけられなければならないかについて意識し、かつ、あらゆる状況において(ただし、とくにある活動が関係する子どもに否定しようのない影響を与える場合に)これらの利益を積極的に優先させることが必要である。 B.子どもの最善の利益と条約の他の一般原則との関係 1.子どもの最善の利益と差別の禁止に対する権利(第2条) 41.差別の禁止に対する権利は、条約上の権利の享受に関するあらゆる形態の差別を禁止するという消極的な義務ではなく、条約上の権利を享受する効果的かつ平等な機会をすべての子どもに対して確保するため、国が適当な積極的措置をとることも求めるものである。そのためには、現実の不平等の状況を是正するための積極的措置が必要となる場合もある。 2.子どもの最善の利益と生命、生存および発達に対する権利(第6条) 42.国は、人間の尊厳を尊重し、かつすべての子どものホリスティックな発達を確保する環境をつくらなければならない。子どもの最善の利益の評価・判定にあたっては、国は、生命、生存および発達に対するその子どもの固有の権利が全面的に尊重されることを確保しなければならない。 3.子どもの最善の利益と意見を聴かれる権利(第12条) 43.子どもの最善の利益の評価には、子どもに影響を与えるすべての事柄について自由に自己の意見を表明し、かつ表明された意見を正当に重視される子どもの権利の尊重が含まれなければならない。このことは、やはり第3条第1項と第12条との切っても切れない関係を強調した委員会の一般的意見12号でもはっきりと述べられている。これら2つの条項は補完的な役割を有しており、前者が子どもの最善の利益の実現を目指す一方で、後者は、子どもに影響を与えるすべての事柄(子どもの最善の利益の評価を含む)において子ども(たち)の意見を聴きかつ子ども(たち)を包摂するための方法論を提供している。第12条の要素が満たされなければ、第3条の正しい適用はありえない。同様に、第3条第1項は、自分たちの生活に影響を与えるすべての決定における子どもたちの必要不可欠な役割を促進することにより、第12条の機能性を強化している [7]。 一般的意見12号、パラ70-74。 44.子どもの最善の利益および意見を聴かれる子どもの権利が問題になっている際には、子どもの発達しつつある能力(第5条)が考慮に入れられなければならない。委員会はすでに、子ども自身の知識、経験および理解力が高まるにつれて、親、法定保護者または子どもに責任を負うその他の者は、指示および指導を、子ども自身の気づきを促すための注意喚起およびその他の形態の助言に、そしてやがては対等な立場の意見交換に、変えていかなければならないことを明らかにした [8]。同様に、子どもが成熟するにつれて、その意見は、その子どもの最善の利益の評価においていっそう重視されるようにならなければならない。赤ちゃんおよび非常に幼い子どもも、たとえ年長の子どもと同じ方法で自己の意見を表明しまたは自己を主張することができない場合でも、自己の最善の利益を評価される、すべての子どもと同じ権利を有する。国は、このような子どもの最善の利益を評価するための適当な体制(適当なときは代理人を含む)を確保しなければならない。意見を表明できない子どもまたは意見を表明する意思のない子どもについても同様である。 前掲、パラ84。 45.委員会は、条約第12条第2項で、自己に影響を与えるいかなる司法的および行政的手続においても、直接にまたは代理人を通じて意見を聴かれる子どもの権利が定められていることを想起する(さらに詳しくは後掲第V章B参照)。 (子どもの最善の利益 後編へ続く) 更新履歴:ページ作成(2013年6月10日)。